モンパルナス墓地は、雪でお休み

  

 デパートに行こうと、アパートを出て,地下鉄の駅に向かって歩いていた。ふと吉田さの命日だったかな、と思い、お墓に先に行こうかと考えながら。すれ違った人がいた。フランス人と熱心に話しながら、すぐに、近くのアパートに入って行かれた。偶然にしては、あまりに、と思った。

たしか、吉田さんととても親しくしていた人だった。

吉田さん、今日がやはり命日なのかな、と。

水曜にお墓に行くつもりだったけど、この日に行ったほうが、と天候の悪い中、ピラミッドで4番に乗り変えて、モンパルナスのお墓に。

地下鉄の中のベンチに、浮浪者達が、うずくまるようにして寝ている。

側につながれた犬が、何度も回りながら、再び座って,悲しそうな顔をしている。

 浮浪者にとっては、コンパニオンでもあり、なくてはならない存在だけど、

犬は道連れになって、物乞いの役者にもなっている。

 寒い外で,物乞いをしている人達もいるが、疲れて、この中で寝ているのだろう。

、VIVANで降りた。

トイレに行きたくて、近くにある、カフェコーヒー一杯頼んだ。あたりに花屋さんがないので、一駅歩いた。

お花を買って、モンパルナス墓地のいつもの場所から入ろうとしたら、門が閉まっている。 中を覗いていあたら、歩いていた若者が、「今日は,雪で安みですよ。」と

そんなことあるの?そこかから入れないのかしら、とぐるっと回って、どこもしっかりと、鉄の扉が閉まっている。

 また,中を覗いて、いると、係の人の姿が見えた。

「お花を備えたい。」というと、「明日来なさい。」

 ああ、がっかり。お花があるので、一旦帰らないといけない。

 アパートに帰って、お花を水につけて、それからデパートに。 

朝、雪だったのが、雨に代わり、夜帰る頃には、どしゃぶりになっていた。

 

 急にどっと疲れを感じた。毎日、無理してたのが、今頃出て来た。