日曜日の蚤の市

 日曜日の朝は、蚤の市がパリでは34箇所で催される。電話があり、郊外から、来る知人と蚤の市に行くので、行かないかと誘われた。急いで、バスに飛び乗った。

 郊外から来られた夫妻は、5日前に、日本から帰ってきたばかりだそう。日本で、2ヶ月滞在して、その間に、個展をされている。シンプルでとても感じのいいご夫妻だ。

 

14区のVenves の蚤の市の周りで車を止める場所を探して、何度も同じ道を行ったり、来たり。禁止地域まで、びっしりと車が止まっている。運良く、ペイヨンの所が開いたので、そこに駐車した。

 ぶらぬら見て歩くのは楽しい。なんでもある。がらくたから、古本、アクセサリー、真鍮の取って、

子供のおもちゃなども売っている。

 ご主人は、ガラスや食器にくわして、掘り出し物のワイングラスの良いのがあるから、興味があるのなら、買っておいたら、と薦めて下さった。サンルイの19世紀のもので、手でカットしたもので、とても値打ちがあるらしい。12個で売られていたのを、6個にしてもらい、ご主人が交渉してくれた値段から、さらに10ユーロ安く買えた。日本では、この7倍くらいの値段はするらしい。

 今度は、銀のスプーんが、安物の中に混じっているのを、取り出して、買っておくように薦められた。2本で10ユーロ、ミネルバのマークが入ったもの。店の主人も知らない内に買っておいたほうがいいと。最後に、銀細工をほどこした、小さな、お塩とコショウを救うスプーん、2つで一セットだけれど、片方だけ売っていた。これも、20ユーロだと言うのを最後に10ユーロで買った。銀の上に

金メッキが施されている。小さなさじに細かい細工がされていて、高価なもの。

 めぐり合いなのだ、と言われた。自分のほしいものに、出会わない事も多いのに、今日は、出会いが良かったのだと。そう言われて、嬉しくなった。財布の中には、小銭で9ユーロ15セントしか

残ってない。これから昼食に行こうと言われた。近くのカフェで、昼食のメニュが9ユーロのシュークルットがあり、これがいいということになった。出てきたシュークルートは、ソーセージ2個と大きな豚の煮物の上に、沢山シュークルートが乗っていて、皆,ほとんど残してしまった。良い買い物をしたから、カードで、私がご馳走しようと申し出ると、割り勘にしようと、頑として受け入れてもらえなかった

小銭ばかり集めて、9ユーロ払うと、財布には、クレジットカードだけ。

 バスの定期を買っているので、お茶を誘われたけれど、用事があるから、とお断りして帰ってきた。