セゾン

   

    

 風があるが、蒸し暑い夜。

 台風が日本に迫っている。

 週末は、また荒れ模様

 雨を待ち望んでいる

  大雨の被害に苦しんでいるのに、

貯水池は、枯渇している。

そういえば、蝉が鳴かなくなった。

窓を開けると、ミンミン、ミンミン

煩くて、煩くて

あの蝉たちは 命の限りに

泣き叫んで、叫びつくし

木の葉のベッドで

永遠の眠りについているだろう

風に乗って、鈴虫の声が聞こえる

もう秋だ 

そっと、忍びよるようにやってきた

秋の気配が あたり一面に漂い始めた

風が秋草の匂いを運んでいる

夏の名残を残しながら

秋が主役に躍り出るのも

すぐそこ、まじか

台風通過が ゴールの糸を切って行く

その後ろから、実りの秋が 

季節の色を染めながら

燃える秋がやってくる

燃え尽きた秋は

木の葉を散らせながら枯れていく

真っ白な雪が、一面を覆う頃

秋は、白いベールに包まれて

木の葉で地面を温めなながら

春の誕生を待つだろう

命の巡りを歓びながら