吉田堅治展、開催中、ギャラリー、ブランシュにて

   

 吉田堅治展が、26日の日曜日まで、石橋から、徒歩3分の、ギャラリー、「ぶらんしゅ」で開催中です。

 早く伺えなくて、申し訳なかった、と思うのは、この展覧会を、是非、できるだけ多くの方々に、観ていただきたいから。

 ギャラリー、というと、小さなスペースを想像しているのですが、想像を絶する広さと空間を持ち合わせた、とても素晴らしいギャラリーに、吉田さんの、作品の中でも、逸品と思える、作品が沢山展示されているのです。

 英国大英博物館での、最初の大きな個展に、出品した、8枚の大きなパネルの集合作品が、ギャラリーの正面から、目に飛び込んで来ます。

この作品は、吉田さんが、最も力を入れて、心の拠り所を求めながら、宇宙空間に魂をぶつけた、そのような、エネリギッシュで力強い、力作中の力作。

観るものを驚嘆させずにはおかない、不動の名作です。

 吉田さんは、2006年頃、自分の作品を日本に送りたいと思うようになりました。

私にも、どこかの民家で、自分の作品を持っていてほしい。いつか、50年後、100年後に、作品が本物であるならば、必ず、世に評価される時が来る。

 パリで死ねば、パリ市のものになる。競売にかけられ、棄てられるものも、と。

判画

今回の作品展には、吉田さんが、パリに行き、版画工房に通って、作成した版画や、北欧に渡って、作った版画作品が出ている。

 吉田さんの版画は、北欧でとても好まれて、作れば、どんどん送ってくれ、と言われた、とおしゃっていた。

 版画は売れるけれど、版画を封印し、絵画一筋に、切り替えられたのは、

おそらく、奥様が、パリに来られてからだと思われる。

 奥様の支えがあって、本来やりたかった道一筋に邁進された。77年頃からの、吉田さんは、 描いて、描いて描きまくった、と言われた作品が、大英博物館のジャパンギャラリーでの個展につながった、と。

  奥様との生活の中で、生活を考えずに、自分の作品作りに燃えた時期だったのだな、と、今思う。

 都仏後、初めて、日本で個展されて、その時に、金箔を使うことに興味を抱いたと、ビデオで観させてもらった。

 パリに行き、新しい空気の文化の洗礼を受けて、西洋の人達に、吉田さんの判画が理され、長いパリ生活から、帰国した吉田さんは、日本の究極の美を表現する、金、それも時代を経て、変色している、金の、深い美に、感銘を受けたのではないだろうか。

判画

判画

吉田さんは、赤の上に、金泊を直接乗せている。変色していくことの自然、その変化していくこと、そのことが楽しみなのだ、とおしゃっていた。

 今回、展示されている作品は、吉田ワールドの原点から、これぞ、と吉田さん、自身が認める、渾身の作品が、いくつも。その中で、4点、これは売ってはならない、という作品が、非売品として、展示されている

 どれも、素晴らしい作品です。

 このような、展覧会が、わずか2週間の展示とは、本当に勿体ないと思うのですが、ギャラリーですから、次の予定が入っているようです。

 美術館の展示だと、何ヶ月も展示され、沢山の人が観る機会を得るのですが。

メトロポリタン美術館に、これがそのまま展示されるとしたら、どれほどの賛美が、

と思われて。

 この展覧会は、何度言ってもいいたりないくらい、吉田さんの作品の素晴らしさを、

余るところなく、表現している。

判画

 それは、ひとえに、吉田さんを愛する人達が、この作品展の為に、選び出した作品の数々が展示されているからにほかなりません。

 池田市 天神1-5-16

 画廊 ぶらんしゅ

 072-761-2626

 石橋 西出口を出て向かって、右手の商店街を抜けると、バス停留所が見えます。

その前。