パリに着きました

 ロンドンを出て、パリに戻ると、雰囲気が一変する。 ロンドンは、安全で、人々は親切で、町は整然として、日本に通じるものがあるけれど、パリのように、無関心な自由さがないように思う。 パリは、治安が悪く、自分の安全はあくまでも、自己責任で、という、一見非常さはあるけれど、それは裏を返せば、お好きにどうそ、ということになる。 つまりは、自由なのだ。人種差別もない。階級意識もない。人間として、自立した人間として、無関心に認められる町、それがパリだ。  吉田さんが、絵描きとして生きていくことを許された町はパリ。これがロンドンなら?吉田さんは、画家として、アーティストとして、国からの擁護を得ることが出来ただろうか。  絵を評価されることで、初めて受け入れられる、それが英国のように思う。 ロンドンとパリ、地理的には近いが、人も感情も哲学も、180度違っている。経済肌のの英国人と、哲学肌のフランス。 パリは、ロンドンよりも、遙かに、アメリカの方が、共感を持って受け入れ安いのではないか、そう思える。スニーカーの田舎物と思っても、自由という点において、共通項がある。  日本人は、英国人に近い。英国の方が好きだ、という日本人は圧倒的に多い。私もイギリスは好き。どこに行っても親切で暖かく接してもらえる。フランスなら、無関心。  人間として、自由で偏見がないのは、フランスだと思う。

パリのアパートに入り、買い物をした。ビールにワイン、野菜と、エビと、スモークサーモン、うどんも買った。買いすぎ。チーズも、上等のを。1週間、楽しめるように。

やはりパリのアパートが一番くつろげる。