グランダ夙川の報告会

     

     

 昨日は、母が入居している、グランダ夙川の報告会だった。

アンケートに基づいて、今後の方針をスタッフ側から説明があった。

年間に、死亡した人の数、病院に移った人、家に戻った人の数が報告され、

年間に起こった、事故の種類と数、スタッフの対応の不手際など、本部からの

責任者同席で、パネルを見ながらの説明がある。

 毎年、同じような事故が報告され、同じような、改善に取り組むという決意が

語られるけれど、スタッフの入れ替えがあるので、期待は出来ないし、入居者の家族も

期待していない。

 仕方がない事なのだ。努力していても、事故は起こる。

 向かいにいた、男の人は、何か月か前に入居した女性の、後見人のような役割をしている人だった。

15年来の友人で、ボランティアで世話をしているとのこと。家族ではないのに、週に1度彼女を訪ねる。

 一人暮らし、夙川から出るのが嫌で、このグランダに入りたかったけれど、空がないので、甲南の方に、申し込んでいたけれど、空が出て、入居できたと喜んでおられた。

 相続する人もいない。圧迫骨折から入院、それをきっかけに、広い屋敷を処分して、小さな部屋一つのグランダに入った。

聞けば、母と同じ年、ホテル暮らしもしてたこともあるそうだ。

 入居者の何人かは、家族がいないので、本人が出席していた。

 この施設には、夙川近辺からの人がほとんど。車を置けないかと電車で行ったのだけど、4台のスペースの3台が空いていた。

 隣には、車椅子の入居者がいた。

彼女も夙川の人で、女学校時代の友達もいるので、昔のアルバムを見たり、歌ったりするのよ、そこにいる人。、と向こうのテーブルにいる女性を指差した。

「あの方は良くお会いします。母の向かいの部屋におられます。」

「 私が誘って、後から入って来られたの」

頭がしっかりしていて、ご自分で選んで入ってこられた人達が多い。

 桜の園のようだな、と思った。

みなさん、満足されている。長生きする人が多い。

自分でやれるだけやってきて、死に場所に、ここを選んで入居される。

スタッフは、誠心誠意やっている。

この前は、つまがり、とかいう、ケーキがおやつに出たらしい。

「もっと食べたかったわ。もうだめなの?」と聞いたと話をしていた人がいた。

エレベーターの中で、他の人に言ってる。

母もその美味しいケーキを食べたのだろうけど、母は覚えていない。

食べている時は、美味しいものは美味しいと喜んでいるのだから、それで良い

のだ。

グランダ夙川は、良い施設だと思う。

入居者は、今の所23人。平均年齢は86歳。