ホテルは快適だけど、泊まるだけだから勿体ない気もする。
白一色の部屋は、イタリア映画に出て来そうなインテリアで部屋の広さは30平米近い広い部屋に、白のキングベッド。
朝食を食べる時間がなくて、飛び出した。
途中にある、小さなカフェで、ケーキとコーヒーで朝食。朝バナナとチェリーを食べていたので、それくらいでも調度良い。
ホテルのコンチネンタルは6ユーロだから高くないのだけど、教えてもらったスーパーでいつも習慣になっているバナナを買った。ついでのチェリーも。
その時、スーパーで,二人の日本女性が,ワインをどれにしようかと話しあっていた。冷蔵庫があるらしくて、それならビールやワインが買える。
カフェの主人は,愛想の良いアジアン風の顔した人で、流ちょうなフランスを話すし、しかも美味いそうなパン屋さん。
フランス人かと聞いたら、ポルトガル人だった。
歩いて,カテドラルの所まで行き、そこから下に降りると、広い通りに出た。
町の中心まで歩いてもそれほど遠くなかった。
このあたりは、土産によさそうな店がいくつかある。
帰りに寄ろうと思った。
今は歩いて、ロシオまで行き、そこからシントラに行こうと思っているので、買えないから。
賑やかな中心街に出ると、CDの店がある。そこで,コインブラの店から流れている歌手のCDをみつけたので、二階に上がっていくと、ものすごい数のCDをストックしている。
ファドだけではなく、」シャンソンからクラシックやジャズ、ブルースなど,オール。
超有名な歌い手の、ファドを勧められたけど、録音が悪いのもあるので、訊いてからでないと買えない。
聞かせてもらったけど、実際に聞いた声の方がずっと良いような気がするのでやめた。
シントラまでは、ロシオ駅から15分に一本くらいの割合で出ている。
所用時間は40分くらい。
ガイドによると、駅からのバスが、見所を巡回しているから、それを買えば便利だ、と書いているが、私は20分くらいの道なら歩きたかった。
歩かないと,素通りしてしまうので、途中にある素敵なものを見失ってしまう。
公園があり、その通りには、彫刻がいくつも。
町の中心の広場までの道に、「ムーアの泉」がある。
そこから先に進むと、お城のような建物があって、中を覗くと、おじさんが手招きにて入れてくれた。
中国人の団体が外から写真を撮っていた。おじさんが私を入れてくれた時に、女性は首を振っていた。
公共に解放されていないようだった。
中庭に連れて来て、ここから写真を撮れば良い、というしぐさ。素敵な回廊だ。
さらに、階段を上がって、このあたりから、と階段から二階も素晴らしいよ、と親切丁寧に指定してくれた。
親切のお礼を言って,出て来た。そこからしばらく歩くと、広場に出た。観光バスがいくつも止まっている。
シントラでの見物は、ポルトガル王家の離宮の王宮と、ムーアの遺跡、それに標高529メートルに建つペーナ宮殿で、チケットは王宮とペーナの共通券は安くなる。
ペーナまでは歩いて1時間かかるというので,やめた。
王宮だけで充分。素晴らしい。
落ち着いて、とても素敵な内装と調度の数々。部屋からの眺めがまた素敵。
きらびやかさがなくて、それでいて、エレガントで,落ち着いた色使い。
壁のタイル絵が,どれも素晴らしい。
タイルをはめ込んで家を建てる人が居るけど、ポルトガルのタイルを注文しているのかしら。
王宮を見るだけで、疲れてしまった。もうこれくいで良い。幾つも回るよりも、深い印象が残る。
王宮を見てから、小さな町のメイン通りというのかしら。お城の周りにある、店をぐるりと回って、美味しそうな,サンドイッチの店があるので、入った。
サンドとりも、サラダ付きのキッシュがあったので、それを注文。
サンドイッチを食べている人が多かった。大きなサンドイッチ。日本の倍はゆうにある。
私は,キッシュをあまり食べない。卵が沢山入っているから。
ハムとチーズのキッシュ、あっさりして、とても美味しい。これほどキッシュが美味しいとは。軽い感じで、いくらでも食べられそう。
サラダ付きのキッシュに、大きいサイズのコーヒー。どちらも美味しい。これくらいで、夜8時半からファドに行って,食べれば、調度良さそうだ。
腹ごなしに20分,駅までの散歩道。
シントラは、バイロンが、「この世のエデン」と讃えた素晴らしい景観だとか。
確かに美しい。何もかも美しい。
世界遺産に登録されている町なので、観光化は進んでいるだろうけれど、ヴィラと呼ばれるにふさわしい、心癒される小さな離宮のある田舎だ。