大阪城の桜と桃花園

 

  

 友人と西宮北口の構内にある、本屋で待ち合わせていた。

 気がつけば、十三の駅に停車する所だった。

 携帯のメールを見ながら、無意識に、梅田駅のプラットホームから、乗り込んでしまっていた。

 あわてて十三で降りて、北口に引き返したら、待ち合わせに35分の遅れ。迷惑をかけてしまった。

  大阪城公園の桜を見ようと、梅田に。

 お昼にさしかかって、梅田で、ランチをしてから、と、この前に、別の友人と行った、イタリアンのレストランに。

 デザートとコーヒーまでついて1680円。話している間に、3時前に。

JRで、大阪城公園に行く。途中、電車から、桜宮の見事な桜が見えた。

桜宮という名だけあって、この辺は桜一色に包まれる桜の名所だ。

 大阪城公園につき、話をしながら、お堀端を歩く。花見の青いシートは、好きではない。 阪神大震災の後、配られた青いシートを思わせる。中之島公園にいたホームレスの青テントを思わせる。

 大阪城公園の中に、桃花園がある。赤、桃色、白の鮮やかな花木が、沢山 植わっている。いかにも中国らしい。景徳鎮の花瓶に描かれた、桃の花が頭に浮かぶ。

 桃に比べれば、桜花は、なんと品良く、奥ゆかしいことだろう。

薄紅がほのかに、花びらが、空の青さに透けて、より淡い色に変わって行く。

  肌寒くなる頃、梅田に戻った。昼からずっと、話ながら、夜まで続いて、お腹が空いたので、ネギ焼きで有名な「ヤマモト」に。

  少し暖かくなったからだろうか。いつもは人が列んでいる店に、待たずに入ることが出来た。

 隣に座っていた、若いカップルの男性が、やきそばを卵でまいた、オムソバを口に入れて、「すごく美味いよ。美味すぎるよ。」と店員に言っている。

 カウンターは、ほとんど、男女のカップルが座っていた。

 デートでお好み焼きというのは、ロマンティックじゃないけれど、大阪らしい。

  子供が小さい頃、家で、たこ焼きを良く焼いた。卵を何十個も割って、たこ焼きで近所の人が寄った。

 今では、卵一個食べるのにも、コレステロールを気にしながら。寂しい限りだ。

 若い頃は、何食べたらいけないなんて、考えなかったわね、と言いながら、ネギ焼きと焼きそばを半分づつ食べた。

 オムソバが美味しそうね、と言いながら、まだもう少しは食べられるのだけど、これくらいにしておかないとね。

 昼食のイタリアンが、カロリーオーバーなので、夜は軽くといってたのに、お好み焼き もカロリーは高い。

  お腹ふくれたわね、と言われて、そう、皺が目立つよりも、この方が良いのよ。

 それにしても、痩せたり、肥えたり激しいわね、と笑われる。

 彼女はスタイルが良く、コンスタントに体重を保っている。

 服なんか似合わないから、今はほしくないわ。

 顔の皺がなくなると、身体が太って醜くなる。どちらを優先すべきか。