消費税も、原発も、ガス抜きの政権

 

  

 消費税について、民主党内で、議論を尽くして決めるということで、何日間も費やしたあげくに、話がまとまらず、前原政調会長が、「私に一任させていただく」と強引に、論議を打ち切ったことは、民主主義の原理に反する。

 これはただのガス抜きではなかったのだろうか。

 野田総理は、小沢派の反対を切り崩したいという理由から、小沢さんの4月26日以前に、決めてしまいたい考えだ。

 判決が無罪であれば、小沢さんにつく人達が多くなる。逆に有罪であれば、野田総理には有利になるが、どうころぶかは、わからないからだろう。

 

  原発の再稼働も、同じだ。

 初めから、再稼働ありきで、ガス抜きをやっているだけだ。

  先日、福島さんが、参議院の質問で、「地元とはどこをさすのですか。京都は地元ですか。滋賀は地元ですか?」と迫ると、枝野経済大臣は、「日本が全て地元です。」という答えで、限定を避けた。

  2,3日のガス抜きをやった上で、政府は、大飯原発の再稼働を決めて、枝野経済大臣は、地元の福井に、説明に行くと言っている。

 京都も滋賀も、両知事は、こちらにも納得の行く説明をしに来てほしい、と言っているが、果たして、行けば、反対されるのがわかっているので、行かない公算の方が大きい。 橋下さんも、カンカンに怒っているけれど、政府は、何が何でも、大飯原発を再稼働させたい、という腹づもりだ。

 酷い、本当に酷い。地元の人々で、「再稼働してもらわないと、自分達の生活が出来ない。」と言っている人がいる。

 これも、酷い。そんなことを良く言えるなあ、と思う。

 こういう人達が、賛成して、原発を誘致してきて、事故が起これば、責任は政府に

 おしつける、というのもいかがなものか。

  自分の目の前のことしか、考えていない。利権がらみで動いている。政府も、原発で生きている住民も。

  

  消費税に反対して、政務官、や副大臣をやめた、信念を持った議員もいれば、

  やめたくないと泣いて小沢さんに訴えた、小沢派であった議員もいる。

 国会の答弁に、引き出されていた、その顔を見れば、やはり、と言うしかない。

 野田総理だって、真意を言えば、消費税も原発の再稼働も、やりたくはないだろうが、 政権維持に、固執しているためには、どうしてもこれをやらねばならないということなのだろう。政治家としての、信念を捨て、官僚の犬となっても、しがみつきたい場所がある。

 国民新党だって、同じだ。

 信念で、与党との連立を離脱した、亀井党首に、クーデターで、亀井代表を解任し、

 与党として政権を担いたいという6人の議員達は、利を捨てることを恐れた、利己にしがみついた人達。

 その面構えを見てご覧なさい。酷いも。余りに酷い。