アレージアのストックならずに、ストップしてスリップ

 

 まだ、充分時間がある時は、だらだら、身体を慣らしながら。

帰る日が近くなると,急に慌てだす、というのが、私のいつものパターン。

なんでいつも、こうなってしまうのか。

 地下、バス共通のチケットは、1週間で買っているから、日曜日で切れる。

月曜日からは、カルネ(10枚)を買って、慎重に使わねばならない。

 

 土曜日、まず、化粧品を買いに行った。日本で使っている、味の素のジー

ノ、結構高いのに、私の素が悪いのか、あまり。

 お土産用に、といつも行く店で、新しいメーカーのものが入っていて、買っ

てみた。油が売り物の商品。アパートに帰って、調べたら、フランスにしかな

い商品。

合わなかったらどうしよう。

 従姉妹は、化粧品がどれも合わなくて、オリーブオイルを塗っているとい

う。テカテカ光ってつやつやしていた。

パリは凄く乾燥して、皺が増えた。水が硬質で、更にごわごわ。

こちらの人は、お肉と、オリーブオイル、バターなどで、脂肪はたっぷり

取っているから、まだ持つのだろう。

 私も、来てから,久しぶりに,顔にぶつが出来た。

普段は脂肪をほとんど取らないので、お顔に脂肪が足りません、と肌チェック

で言われる。

雑談はさておき、化粧品を買い、一旦アパートに置きに帰って、今度はアレー

ジアまで。

 アレージアに行けば、ストックの店が多いので、そこで何か探そうというわ

け。昔、アレージアの古物商で、レオノール、フィニのリトグラフを買った。

店主が、開けて,偽物だから売れない、というのに、それを信じなくて買って

来た。つくづく馬鹿。その一件は、自分の馬鹿さ加減と思い上がりの教訓にな

っている。

 今でも、変わっていない。

アレージアはお祭りで、出店が沢山出ていた。

出店の前に、ブティクが軒を並べているので、人がいつもよりも多いのだろう

か。

出店を見ながら、ブティックにも入る。

靴屋さんがあって、サンダルをほしいと思っていたので、入ってみた。

小さな店で、値段が黄色の紙に書いてて、男物のシューズが店頭に、半額以下

の値段に訂正している。

 店で勧められたのは、ジェオックスというメーカーのもの。

出してくれた靴は,履きやすくて,楽そう。これなら履けそうだけど、

かかとが全くないのが気にいらなかった。

 一旦は断って、出て来た。でもストックだから、値段が安く買えると思い、

タックスフリーにしてもらうために、もう一足、探してもらって、キャンペー

ル、というメーカーの靴を買った。足にきつのだけど、店の人が,私の履いて

いる靴は、ぶよぶよで足に悪い。きちっとした靴でないと、という。

 

 後で、買わなきゃよかった、と思った。そんなときには、五木寛之の言葉で

慰められる。

「靴には苦労します。100足買って、その中で自分の足に馴染むのは、1足

くらい。歩くのに、ぴったりの靴は、そうそうあるものではない。」

 下駄箱に、100足はないが、履けないでおいている靴が何足かある。

あるのに、もったいないと思うけど、私も、靴には苦労している。

サンダルはだめだと、毎年、暑くても、運動靴を履いている。

 買っても、合わなかったり、膝に来たりで。

 タックスフリーの書類を作ってもらい、アパートに置いて、次にギャラーラ

ファイエットに。

苦労して手に入れた、10パーセント引きのカードを使って、40ユーロ以上

の買い物をするために。

40ユーロ以上の買い物をすると、ラファイエットの袋がもらえるらしい。

マドレーヌで降りて、3回も行った、旅行鞄とバッグの店もついでに。

閉店時間で、上がって行くと、買い物した客がずらっと待っている。

 割引きのある店は、皆よくしっている。

サムソナイトの、60センチの鞄があるかどうかをチェック。もうなかった。

見当たらなかったというべきか。相当売れてしまっていて、さすが、2つ買え

ば、3つめは1ユーロ、というので。

この店は,ロンシャンまで10パーセント引き。サムソナイトは15パーセン

トも引いてくれる。その上,デパートがつけている値段よりも,少し安い。

 ある人は、よその値段を持って来て、店員に見せていた。交渉するためだ。

ギャラリー、ラファイエットに行き、息子がほしがっている、ラコステのコー

ナーに行って、10パーセントの値引きカードは使えるかと聞いたら、

ポアン、ルージュだから、だめ、という。

 アナウンスがあって、もうすぐ閉店です。タックスフリーの申請は、地下で

していますので、お早めに来てください、と。

フォーションのカフェ

 買い物してる時間はなさそうだ。閉店時間まで、買った靴と同じのが有るか

を見に行った。

 すると、ギャラリー、ラファイエットには、メフィストの靴もある。去年は

なかったように記憶している。

 メフィストは、ポアン、ルージュで値引き対象になっていない。

私が買った,ジェオックスもあった。

買った店では,黒しかない、と言われて。ここでは幾つもの色がある。その

上、値段は同じだ。

 キャンペールもあった。こちらは、最後の一足だということで、買った。

色違いがあって、値段はこれも同じ。黄色い紙で書かなくても、靴の底に

小さく値段が書いている。

 フォーションの隣の美術館

アレージアの、ストックの多い店の中で、いかにも安そうに書いて、客はだま

される。

あのあたりに泊まっている日本人客が良く来ると言っていた。

ありがたがることないのよ。みせかけだけ、いかにも安くしていますよ、と。

全然。ほしい色なくて、これだけだ、と言われて、買わなくちゃ、と思わせ

て。

千歩譲って、良かったことは、ギャラリー、ラファイエットで、タックスフリ

ーしてもらおうと、並んでいる人の数。ぞっとするほど並んでいる。

それに、デパートでは、買わなかった。

ストックだと思いこんだから、買ったのだもの。