ひっそりとして、寂しくなった

  弟のお嫁さんと娘さんからの素敵なお花。

 雨もしとしと、がらんとした家の中にいると、歯が抜けたみたい。

 

 寂しいって、普段は思わないのに、何故か寂しい

 口げんかばかりする 成長しない 親子

 帰る日、朝から、友人も連れて、3人で 母のホームに会いに行くと言ってくれた。私にとっては嬉しいこと。

 

父のお墓参りも、忙しいスケジュールの合間に、行ってくることが出来た。

  雨の中を傘を差して、草を抜き、お墓を洗い、父の好きなコーラを備えて、息子はしばらく、立ち去りがたく見つめていた。線香が消えるのではと懸念したけれど、ずっと燃え続けていた。お墓にお花がないと、忘れられたような感じがする。お花を入れて、お墓らしくなった。

  息子は、父親とも電話で話をして、元気な声を聞くことが出来た。

 そのうちに、アメリカに遊びに行くから、とのこと、お母さんが、昨年の夏に亡くなられたらしい。

  

  

  時間は、止めどなく流れていく。

  

ホームに行くと、母は3階の談笑場で、お茶の時間だった。母は、若い男性が2人も来てくれて、嬉しそうだった。

友人は、建築設計の仕事をしているので、母のホームを見て、感心してた。息子も、ここなら、母が落ち着いて、幸せに暮らせると思ったようだ。

1人で暮らしていると、呆けるから、こういう所で皆と仲良く暮らしている方がと友人が言う。

サロンで、お茶をしながら、グループで談笑しているのを見たからだろう。母の

部屋も、館内も、世話をするスタッフも、好感度だった。

母と交互に何度も握手をしていた。私を家に送って、彼らは有馬温泉に出かけた。

 2人の布団を片付けて、洗濯を始めた。下着は、今日中に乾かないから持って帰ってもらおうと思っていたが、太陽が出て来たので、洗って干した。彼らが帰る頃までには、乾いているだろう。

  

 3人は、ビールを買って帰って来た。車だからお酒飲めないので、食事をせずに帰って来た。

 彼らが買ってきたビールも、私が買ってあったビールも、瞬く間に。残っていた食材で食べてもらって。

 新幹線で友人は東京へ。息子は飛行機で。息子が泊まる丸の内のホテルで待ち合わせて夜を遊ぶつもりらしい。

明日死んでも悔いがない、と言い切るのだから、親としては、何も言えない。

  余計なお節介や心配はしない方が良い。思い通りにならないのが当たり前、なったらおかしい。