三宮「美粧館」

  

 母に会いにいくつもりで、電車の中で、メールをしていたら、電車は、降りる駅を通過してしまって、次は三宮。

 予定では、母のホームに寄ってから、梅田に、その日までの映画を観に行く予定だった。

これは、三宮に行けという指示なのかな、と思って、予定を変更。

 実は、今朝、ずっと悩んでいたのだ。

最近、ニューヨークから帰ってから、毎朝、4時、5時には目が開いてしまうので、

神戸のシネリーブスで上映中の、映画を朝一から観るつもりで、毎日、行きそびれが続いていた。

 髪の毛がひどいのも気になっていた。ニューヨークに行く前に、松竹座の近くで、以前は上手だと思った1000円カットの店に入ったのが、運の尽き。めちゃくちゃひどい頭にされて、鏡を見るたびに、憂鬱でたまらない。

 母まで、介護士の男の子に、

「 娘です。美人だったのですが、こんな頭をして、変な顔になっています。」

母は、私を、若い介護士に、売り込んでいるつもりなのだ。

 パーマだけかければ、なんとかなるかな、と思っていた矢先、コナミの近くで、ウェラを使ったパーマが3000円、という看板が。

 え、そんなんで?

インターネットで調べたら、その店は、チェーン店で、「美粧館」という。インターネットでは、三宮は、なんと2000円になっている。テレビでも紹介された話題の、という店だ。シャンプーチケットを印刷までしていたのだけど、大阪の映画館が先だと、持って出なかった。

 駅を乗り過ごしてしまったので、、そこに行ってみることにした。

カットはしてもらわないつもりだったので、パーマだけだから、ウェラパーマをかけてくれるのなら、申し分ない。あまり安いので、技術は期待しないでいた。

店に入ると、年寄りから、若い人まで、層の厚いお客さん。オシャレな感じの人も多い。

 2000円というのは、元町からの移転のキャンペーンで、通常は3000円だ。それでもめちゃ安。

 頭を見て、技術の担当者は、「このままパーマかけたら、この頭なに?」と言われるようになりますよ。思案顔。

取り合えず、ゆるくかけて、髪の毛がそろってくるまで待たないと、ということに落ち着いた。髪の毛をそぎまくってあるので、髪の毛が薄くなってしまっている。そこにカールのパーマをかけると、小さな毛が出て来て、雷に打たれたみたいになるという。

漫画で、毛が逆立っている、ああいう風に。

ボリウムを少しだすだけのパーマにしてもらって、少しましかな。

母の施設に行くと、弟のお嫁さんが、母のグルコミサンが来たから、と持ってきてくれた。

「この前は、ひどい頭だと思ってたけど、良くなってますよ。」と言ってくれた。

安い店があるのですね、と。彼女は、芦屋か、夙川か、で、高級店に行っている。

 自分の家で、一人でやっている店は、日に客が一人でも、食べて行けると聞いたことがある。

美粧館で働いている人達のほとんどが、自分の店を持ちたいと思ってがんばっているのだけれど、美容免許を持っていても、この職に就いていない人が沢山いるという。

美容院の競争は激しい。頭にも、デフレの波は押し寄せている。技術が求められる。 安いから、といっても、高級な店と、あまり変わらない。毛染め、マニキュアが、2000円。

 私も、これから少しは、こまめに美容院通いが出来る。デフレのお陰。

 予約が出来ないのが難点だけど、私の場合は、時間出来たときに、突然、空いてなかっtら、またこの次に、なので、これで良いのだ。