新地の「神田川」でランチ

 

 久しぶりに会った、親友は、一見してスマートになっているのがわかる。

彼女の第一声は、私がスマートになったこと。

 お互いに、痩せないのが悩みだと言いながら、好きなものを食べていたのだけれど、

昨日は、違った。彼女は、計るだけダイエットで、食べるものに制限はしていないらしい。 私は違うのよ。脂肪肝がある。中性脂肪が多くなって、と一通り講釈を垂れて。

 ダイエットには、炭水化物と糖質を減らすこと、だと、テレビからの受け知恵を報告しながら、北新地に。

その前日、インターネットで、どこか美味しいランチを食べさせてくれるところはないかな、と夜中まで起きていた。

 お初天神の「清水」、は場所がわかっているけれど、北新地にある2軒の店が、ランチをやっているので、まずその辺りから、探し始めた。

 北新地の昼間は、お化粧を落とした顔を見せている。仕入れの車が、ゴミが、散在して少しも美しさがない。

 近くの人に聞いても、淳平は、見つからず、神田川という料理屋が、何軒もあって、ランチを出していた。

 鰻や寿司屋、夜なら、ものすごい高級な店が、結構安い値段で、ランチを提供している。いかにも高そうな寿司屋が、ランチ時は、3000円と5000円で、にぎり1人前。

 夜になると、お化けになって、3倍も4倍も膨れあがる値段にちがいない。

美味しそうなうどんや屋があった。

 「長い間、食べてないから、うどんでも良いわ。」と彼女。

私も、食べたいけれど、そこは我慢。炭水化物ばかり食べるのはやめようよ。

神田川が、目立つ。 ロールキャベツが美味しいと、ネットで調べているけれど、彼女の方が、パス。探すのに、疲れてきて、ある神田川の店の前の案内プレートに惹かれて入った。

レディースランチ

そこは、ランチすべて1000円。レディースランチを注文した。さすが、有名な料理屋さん、おしぼりのタオルが高級で、柔らかなな肌触り。カウンターになっていて、中で、4,5人の若い料理人が働いている。夜の仕込みなのか。

味はまあ、まあだった。貝柱のグラタンと、アサリのお味噌汁は美味しかったけれど、メインの3色どんぶりは、味が薄くて、物足りない。

隣に座っている男の客は、魚のランチを注文していて、そちらの方が美味しそうだった。隣の芝生は青く見える。

なんと言っても、量の少ないこと。二人前食べても、丁度良い所だけれど、私達はダイエット中なので、これで満足しておきましょう。

食後、ゆっくりしゃべれるカフェを探して歩き、また歩き疲れて、適当なカフェに。座席が堅いね、と言いながら、奥まった所を確保。

この店は、ロールケーキがご自慢の店。トレイに乗せて、美味しそうなケーキが、運ばれている。

ロールケーキには、目がない私。あああ、食べたい。半分食べてくれたら、頼みたい、というと、「私は食べませんよ。」とつれない返事が帰って来る。

コーヒーだけで、長話。クーラーが効き過ぎて、寒い。身体を互いにさすりながら、話に夢中。

お互いの親のことから、自分達の行く末の話。

漠然と、拒否しながら、それでも確実にやってくる未来。

私が、病気で伏せっている時に、一人でいることを心配して、

「泊まりに行くから、言ってね。」と言ってくれる。

有り難い話だ。そんなこと言ってくれる親友が、私にもいるのよ。

だから、一人で生きられるのだ、と思う。

一人じゃない、という思いがいつもどこかで、私を支えてくれているから。