塩田千春展

 ピカソ美術館のそばにある、画廊が並ぶ通りで、「塩田千春」の個展が開催されている。パリスコープの美術欄に紹介されていたので、中之島の国際美術館に常設されている、オブジョの作家ではないか、と。

 行ってみると、やはりそうだった。

テーマは同じなので、すぐに彼女の作品だとわかる。蜘蛛の巣のように、黒い細い糸の針金のようなものを入り組ませ、その中に、ウェディングドレスが入っているのが、一番大きなまので、あとは、小さい作品ばかり。

 

中之島には、大がかりな装置で、アウシュビッツをも創造させる、ベッドを多数入れて、捉えれた、眠り、生を描いている。

 この画廊では、絵画の小作品も出ていて、ほとんど売れていた。

 

まだ36歳なのに、MOMAや、ドイツなどの大きな美術館にも入っていて、すごい才覚を表している作家だ。

 赤木さんの作品を見ても、この塩田千春を見ても、一環したテーマを追求することで、それが受け入れられるか、否かが決まるような気がする。赤木さんもテーマ無く描いていた頃、裸婦をテーマにしていた時期があるようだが、それは、フランス人の評価につながらなかった。建物を、日本の朱赤を使って、描くことで、高く評価されるようになった。 最近、展覧会を企画するのに、テーマを重視するようになった。