マドレーヌ寺院

 

マドレーヌ寺院で、無料の演奏会があるので、行ってみた。アメリカの高校のオーケストラの演奏だった。不揃いな演奏というものを初めて聴いた。メロディーは流れているけれど、テンポの遅れる楽器が奇妙な流れを作り出す。だらだらしたような、やる気のない楽器が、無理に動かされているような、こちらの気持ちも奇妙に引っ張られる。

 高校生の親達が同行してやってきていて、ビデオを回す人も何人かいる。一曲が終わると、拍手が熱をこもる。ワエー、というアメリカンの応援も賑やか。

 

マドレーヌ寺院は、有料のコンサートが、よく催される。音響がよいし、雰囲気があるので、演奏会には、適してる。

 間に、指揮者が、チェロの演奏をした。さすがプロ、寺院内に、静かに細く響き渡るチェロの音が、しばらくの間、心に染みる。

 演奏会が終わると、バイオリンの弓をかかげて、屋根を作り、その下をくぐって、白い勲章のようなものを、指揮者が、招待者に捧げる、という儀式のようなことをしている。

 その後は、壇上に登って記念撮影。いつだったか、プラス、イタリーで、楽器を持った高校生風の団体が、バスから降りて、行列をつくって歩いていたのを見た。彼らだったのだ。