ルクサンブルグ公園

 

モンパルナス墓地から、上に上がっていくと、ルクサンブルグ公園は近い。昨年、息子が吉田さんの案内で、この公園に来た時には雨が降って寒かった。木の葉もまだ、芽をつけず、花もなかった。人は誰もいなかった。

一斉に花開いたのではないけれど、新緑の美しい季節に、花が咲き乱れ、咲き終わりのものまでみられる。

公園のベンチは埋め尽くされ、あちらでもこちらでも、本と読む人が、太陽を終日あびるつもりでいる。老人達はぺタング興じている。観光客なら、疲れた足をしばし休める為だが、この界隈のアパートから飛び出して来た人達の庭のようなものだから、乳母車や、子供達の遊ぶ声を、活気に満ちている。広大な公園のベンチが、人、人、人で一杯だ。

 

サンジェルマンデプレから、サンミッシェルまで歩き、「ミラマ」という中華の店に入った。午後の4時なので、この店は半休憩中、という所、3時頃まではあわただしかっただろうに、テーブルに人が見えない。昼の休みではないかと思ったくらい。奥に一人だけ客がいた。細い麺のえび餃子入りのラーメンは、スープがあっさりして美味しい。器が小ぶりなので、空腹を満たすかと心配するが、麺がしっかりつまっていて、一緒に頼んだ焼きめしが運ばれていると、満腹状態だった。

 

向かいの客は、半ボトルの赤ワインを蚤ながら、焼きめしを食べていた。一品で十分。

これが6時を超えると、人気のある店なので、席があくことはない。4時という半端な時間だったのがよかった。料理は、一つ一つ丁寧につくってくれているので、いつもより美味しいような気がする。この店のねらい目は、この時間かも。