フランスでは無料はない

 

  昨日も今日も、雨。今朝は一段と寒くなった。朝一番に、カフェに行くつもりだったが、横なぶりの雨で気が失せてしまった。朝食を取って、40分無料のインターネットにアクセスしてみようと、朝から何も食べていなかった。文章を打っているうちに、雨が上がるだろうと期待していたのだが、一向にやみそうになく、お腹は空いて、ギブアップ。アパートの電話回線で入れ、しばらくすると、エクスプローラーが働かなくなり、入れていたブログは途中で更新出来ないまま。もう一度アクセスしなおすと、今度は速度が遅くなった。電話回線を使っていると、1時間がすぐにたってしまう。1時間半という時も。

 

カフェに行けば、1,2ユーロでコーヒーを頼むと、20分づつ2回無料で出来るそうだ。

 午後、銀行でランデブーを取っているので、それまで書いたり、インターネットに入れたりして時間までアパートにいた。遅い朝食だったので、お昼は食べずに出かけた。

 バスに乗ると、学生で一杯だった。運転手が、「ストがあるので、コースを変える。」

と言っているようだ。途中で、学生達が全員降りた。小さな旗をあげている人を先頭にして固まってどこかに行くようだ。

 サンミッシェルの所まで来ると、中にいた客も、「ストだわ。」と目を輝かせて、あわてて降りてゆく。サンミッシェル広場は学生達が大勢いて、ポリスカーや、テレビ局の車が止まっているのが見える。後ろにいた男の人が、「ストです、」と私に教えてくる。「何の?」と聞き返すと、学生のストだ、と。そんなことはわかっている。何に対してストをしているのかが知りたいのに。

 

 雨とストが重なって、バスは時間がかかっている。早く出たので、予約の時間まで十分ある。ルーブルの前に来ると、ピラミッドに入るまで並んでいる人が、日曜日でもないのに結構いる。寒いし、雨だし、それでも観光客は貴重な時間を精一杯使っている。屋根なしのオープンバスにも観光客が、寒いのに、風当たりの強い階上にいる。

 オペラまで来ると、トイレに行きたくて、また三越に行った。今日は扉が開いたままになっていて、入りやすい。

 時間に丁度間に合って、銀行の窓口についた。

 係の人は、若くて感じの良い人だった。毎月引かれているお金はなにかを聞くと、クレジットの年会費が分割されている料金だという。毎月7、35ユーロ、3月と4月の分が引かれている。前の係の人が、毎年半額にすると約束していたと言うと、そういうのは最初の年だけだと言われた。それでは7,35ユーロが12ヶ月引かれていた。

もっと安いのはないのか?キャッシュカードだけのは無料ですか?と聞くと、無料ではない、25ユーロだ、と。

 このカードが一番割安で、年に一回の一括払いでは、37ユーロとセキュリティー22ユーロ を加えた59ユーロになるという。

 クレジットカードの年会費の月払いなんて聞いたことがない。しかも月払いは、私の嫌いなリボ払いになっていた。一括払いに変えてもらい、契約書を書き直してもらった。

 

 セキュリティーというのは、インターネットなので、誰かが不正に使った場合の保証で、これに入っていないと、全く保証されない。これはどうしても入らなければならないもの。 2年前に勧められて入った投資信託の満期が、4月の30日に戻ってくる。7パーセントの損失になっている。ニケを知っているか?というので、わからない、と言うと、紙にニッケイと書いた。日本のニッケイのことだった。2年前には、20パーセントから30パーセントの利益が見込めるから、と強引に勧められたもの。満期がくれば、普通預金に入れてほしいと頼むと、係の女性は、「他の銀行に口座がなければ、普通預金Aというのに入れられると教えてくれた。金利が2,5パーセントだという。3年かかるけれど、そこで損失を埋められそうだ。日本では0パーセントに近い普通預金だというのに、。投資信託の損失が7パーセントですめば、日本よりも遙かにましだった。

 あとの投資信託は2年先と3年先に満期が来る。今の所、損失が6パーセントになっているが、満期には100パーセントの保証付きだから、安心だ。クレジットカードに保証料は高く取られるけれど、売り出し商品は、ギャランティー100パーセントで売り出すというのも、フランスでは極当たり前のことらしい。

 日本では、無料で配られているものがいくつもあるが、フランスでは無料のものはなにもない。そのかわり、買う方もシビアーなのだ。確約されたものしか買わない。