新春に清原登場

 

 赤穂城

大晦日は、清原がテレビにでるので、時間に合わせて帰ってきた。K1のゲストで、時折、振り向けられたらコメントをする程度だった。タキシードがぴしっと決まって似合っていた。二日、赤穂から帰った夜、清原をテレビで見られないかな、と期待していたら、偶然にひねったチャンネルに、清原が映った。リムジンから降り立つ清原はシャンペンですでに酔っている様子。お世辞にも良い趣味だとは言えない、派手なジャンパーを着て、身体は現役を離れて、益々太ってでかくなっている。「今だから話す、清原の告白」が番組で聞ける、という。

 PL学園の後輩、片岡と、もう一人の聞き手の名前は知らない。大阪の夜景が見える、どこかのホテルのレストランからの中継のようだ。

 

PLに入った一年生の時の過酷な寮の規則と拘束された生活。監獄にいるのと変わらない。 テレビも禁止、外出禁止、禁止だらけだった。勉強は?教室の中は睡眠タイム。隣の席にいる桑田が寝ているのを見たことがない。

 ドラフトの時の真相が語られる。ドラフト以来、桑田との友情関係は壊れ、去年お互いに引退を決意するまでの23年間は絶好状態だったと、清原の口から出てきた。昨年の暮れに、桑田が出演した番組で桑田も、本心を告白していたけれど、売名行為か、自己弁護のように見えて、清原なら絶対に言わないことだと思っていた。桑田の口からは綺麗事しか出てこない。

 清原は、飲むだけ飲んで、相当酔いの廻った所で、質問に、「ほんまのこと言うてええの」と念を押して、今まで沈黙し、封印してきた真相を話した。

 仰木さんが亡くなったと聞いて、ワインを20本飲んだという。耐えられなかった。

ドラフトで選んでくれなかった王監督に、花束を贈られて言葉をかけられた瞬間に、長年の恨みが消えたこと。巨人をやめさせられた時に、一言もねぎらいの言葉がなく、通告となにか言いたいことは?と言われただけだった悔しさ、無念さ。99パーセント阪神に行こうと決めていたのに、巨人に入ることになった心の弱さ。

もう一度やり直せるとしたら、やはり巨人を選んでいただろう。巨人に入って良かったと思っている。

 巨人はどういう所ですか?と聞かれて、これほどぴったりな表現はないだろうという答えが返ってきた、。

「 富士山のようなもの。遠くから見ると、ごっつ綺麗やねん。ものすごう綺麗やねん。けど、昇って見るとゴミだらけや。」

 清原のお酒の飲みようは半端ではない。一晩で使ったお金は5百万、カード払いで、現金はチップに使った。そういうことを聞くと、気分が悪くなる人もいるだろう。馬鹿ほどお金をばらまき、死ぬほど飲み明かす。清原の魅力は、真っ直ぐな性格で、気取らず、同じ目線で、どんな人間にも温かい気持ちで付き合う所だと思う。男ぽいのに、涙もろい、泣き虫の弱さも。

 その夜、ろれつもおかしかった清原が、翌日のスポーツ番組で、後継者になってほしいという中田との対談で、「昨夜は飲みて顔が腫れている」と言っていた。多分、告白番組の収録はその前日におこなわれたのだろう。この二人、顔も似ているようだが、清原のルーキー時代の様相と比べたら全く違うから、将来は似て非ナルものになるだろう。

 大晦日のK1のゲストから、新春の告白、後継者にエールを贈る対談と、清原の出演番組、おっかけした一フアン。お年玉をいただきました。