PSIアートセンター

クイーンズにあるPSIコンテンポラリーアートセンターは、MOMAの別館のようになっている。

最先端アートを模索するミュージアムだ。元は公立学校だったのを、利用している。

 夕暮れの雨の中、探していたら、あれかな、と最初に思ったのは、5ポイントというライブハウスのようだ。建物中、ペイントしてある。商用に撮影お断り、と書いてあった。雨で寒いので、人も歩いていない。商用でないから撮影させてもらった。

 やがて、PSIという大きな文字が見えてきた。中庭にガードマンの女性がいて、切符を売っているのかと勘違いした。向こうだ、という指示を受けて中庭を歩いていく。学校の校庭だったから、広い。

 館内は、ほとんど人がいない。ファッショナブルなスタイルの若い女性、車椅子でやってきた若者のグループ、いかにもアーティスト風のあばさん、それでも各部屋に、まばらに人が居た。

3階には、アーティストの研究室兼事務所がある。教室だった各部屋は広いので、現代アートの展示に向いている。現代美術は、一方に告発の精神、一方に遊び心、それを知性と感性のようなもので表現されているように思われる。

 美術は、じっと作品と対峙するのが本当の見方だと思うから、美術館を訪れたら、一極集中で

帰ってきても、印象が鮮明に残っていいだろう。私のように、いつもあたふたと、欲張りに見るのは

あまり良くないように思う。