メトロポリタン美術館

 

 誰もいなくなったアパートは,家具も生活の匂いのする物がなくなって,居場所は今コンピューターに向かっているテーブルの前に椅子。

 ニューヨークにきてまず行くべき所は,メトロポリタン美術館

2年振りの美術館は変わっていなかったけれど、アソシエイトのチケットの値段が10ドル上がって70ドルになっていた。

 あまり来る機会もなくなっているので、それにアパートも貸せるようだし、1回券にしようかと思っていたのだけど、やはり1年フリーのアソシエイトを買った。

 美術館も、入場料を25ドルと書いているけれど、申告すれば、安くなるし、そうかといって、私はそういうことに弱いしで、70ドルなら買っておいた方がすっきりする。

  5時半で閉館するのかと思っていたら、土曜は8時半まで開いている。

 いつものパターンで、まず、フェルメールを観て、その辺りにある絵画を見てから、トトイレに行き、現代絵画と印象派の絵画コーナーへ。

 メトロポリタンの美術品の多さに、ここだけで、1週間はかかってしまうなあ、と思う。

メトロポリタンの会員専用のダイニングが、4階にあることを初めて知った。

今、屋上のルーフガーデンでガーデニングの展示をしていて、そこからは、ニューヨークの町が一望出来る。

ワインやビール、にカクテルやソフトドリンクを売る店が出来て、賑わっている。

疲れたひとばかり、芝生の上に座って、飲み物と軽いスナックを食べながら,話に興じている。

 皆、陽気に楽しんでいる。

 4階からの階段を上ってい時に、ダイニングという文字があって、日本に送られてくる、招待券が、ここで使えることを知った。

 というのも、入会したときに、20パーセント引きの,ダイニングへの招待券をもらったのでエレベーターで4階にあることを知った。

 

 受付のカウンターがあって、会員専用のレストラン、見晴らしの良い,格式ばった感じのレストラン。

太った女性が、ディナーの予約をしていた。メニューは,フィックスデ70ドルだ。他にワインなどの飲み物を入れ,チップを入れたら

一人で150ドルになるだろう。

会員専用のラウンジもある。

音楽会や、ディナーへの招待状が時々、日本に来ていたけれど、これではとても。着る服もない。

 絵画を見てまわると足が疲れて,眼も疲れて、お腹が空いて,カフェテリアに行くと、7時で終わるので、ほとんど片付けていて、わずかに残ったサラダとパンだけの貧しい夕食。

 メトロポリタンでお土産を買って、これで安心して後は遊ぶだけ。

 カフェテリアのある階に、バルチュスの絵が一際大きく目立って展示されている。他の絵画が小さなものばかりだからかも。

 白い肌の腰から足にかけて、なんとなくずんぐりした体型なので、日本人の若い女性をモデルにしているのがわかる。

 奥さんが若い頃,モデルになった作品だろう。黒髪が豊かで、のびのびとしたおおらかな感覚が伝わってくる。

メトロは休日ダイヤで、各駅停車になっているので、アパートのある駅まで、1時間近くかかる。

 駅からは、バスを待つ長い行列。だけど、足がひきつって歩けない。

7日券があるので、長く待って,バスで帰った。

地下鉄のチケットも値上がりしていて、7日券が30ドル。でもこれは値打ちがある。

パリでは、一週間券は、月曜から日曜日までの有効なのだけど、アメリカはいつからでも7日間使える。値段はパリの方が安い。