たつの

   

    

 姫路から、たつのに向かいました。その夜の宿は、懐石宿の「潮里」

今回の旅のメインは、牡蠣を食べることでした。

室津あたりに行けば、牡蠣を食べさせてもらえるだろうと。

たつのと言えば、友人から、「古い町並み」があるらしいと聞いていましたので、

姫路の野里では、その面影がほとんどなかったのですが、たつのに来て、その雰囲気がいたるところに。

たつのは、お醤油で有名です。ひがしまる醤油の本拠地です。

武家屋敷美術館は、閉館していましたが、あたりを散策して、トイレに行きたくなったところで、ヒガシマルの醤油蔵美術館に飛び込みました。

なんと入館料は10円です。

中には、素晴らしいお雛ざまも飾ってあって、館内は寒いくらいでしたが、くるっと回って、醤油が出来るまでを見ることが出来ました。

町屋の通りには、古くからの老舗の店がひっそりと。

その中で、醤油饅頭の店があって、年代を感じさせる店でした。

おみやげに友人は、醤油饅頭を買っていて、私は、羊羹を買いました。

練羊羹は、天皇陛下皇后陛下が来られた時に、買われたそうで、お代をいただきましたと店の奥さんが言われます。

羊羹、これは安いですね?というと、これだけは、値段を上げられなくて、ずっとこの値で頑張っているのですが、虎屋さんなら、何倍も、と言われます。

 店のお雛様

私も虎屋と比べていたのです。先日いただいた虎屋の羊羹が嬉しかったので、従妹へ贈るのに、虎屋の羊羹を選んだのですが、随分値段が違いました。

ひっそりした街並みは、私に取っては、情緒があるのですが、そこに住んでいる人にとっては、生活の不便を余儀なくされている。

杖をついて、歩いてくる婦人と、立ち話しました。

向かいのヒガシマルの小さな窓から、、覗かれていたとか。向かいに住んでる人で、今は工場も向こう岸の田んぼだった所に移って、ここは何もないそう。田んぼだった所に新しい町が出来、人が住み、保存地区は取り残された状態になって、コンビニの一つも見当たらない。

その女性は、話がしたかったのです。しばらく話していましたが、夕方にもなり、そろそろ宿に行かないと。

「お話を聞かせていただいておありがとうございました。」と話の腰を折るようにそこを立ち去りました。