芝居がはねて、浅草に

 

    

  芝居がはねて、時間は10時。銀座あたりで、何か美味しいものでも食べたいけれど、ホテルに直行しようと、地下鉄の銀座まで歩いた。歌舞伎座に直結している、都営地下鉄の東銀座からでも、浅草に行けるのだけど、泊まる予定の、リッチモンドホテルのアクセス案内が、銀座線になっているので、わかりやすいと思ったから。

三越の方に歩いていくと、「この辺りがご存知ですか?」と年配の婦人から尋ねられた。

この辺りだけなら、東京に来ると、いつもうろついている所なので、「ええ」と答えてしまて、ホテルの名前は、聞き覚えがない。

地図を見せてもらったら、聞かれた、所の通りあたりにあたる。

「タクシーは使わなくても良いのでしょうか。」と心配そう。

「いえ、この通りあたりです。一緒にみましょう。」と歩き出すと、そのホテルの名前が、高くそびえるビルの上に見えた。ここですよ。

 彼女たちは、きっと明日の歌舞伎座に行くのに、やってきたに違いない。

全国から、随分沢山の人たちが、ホテルを予約してきているのだろうな。

私も地方から来た、おのぼりさん。

浅草まで、地下鉄でどのくらいかかるか。急がないと、チェックインの時間までに着かない。

銀座線は、銀座駅からの終点になっていて、上野を経て、浅草まで行くので、都営にすればよかったと思った。駅が多いので、時間がかかりそう。一駅が何分で着くのかを、秒読みしていると、割りあい短い時間の間隔だ。

 浅草まで、15分くらいだった。

地下鉄を上がると、どちらが雷門かわからない。通りすがりの人に聞いた。さっきの婦人たちと同じ。

すぐ曲がった所が、雷門。まだ幾人かの人達がいるので、ほっとする。

仲見世の通りは、シャッターが閉まっていて、絵が描いてある。いつも店が出て、賑やかな時間しか知らないので、人気がなかったら、怖いなあ、と心配していたのです。

外国からのお客さんらしい人に、説明しながら歩いているグループがいて、他の人たちも、外国人と一緒の人達が多い。

浅草寺と、五十の塔が、ライトアップされていて、綺麗。

カメラをかまえて、撮影している人もいる。

ホテルは、浅草寺の境内を通って、商店街に入った所にあった。駅から9分。

綺麗なホテルで、まだ開店して日が浅い。

リッチモンドホテルは、全国にチェーンホテルがあって、東京にもいくつかある。

私はラッキーにも、JTBから、7000円という格安な料金設定のものを予約出来た

のだけど、後で、浅草までの距離や、駅から9分もかかるので、他を探そうと、キャンセルしようとしたのだが、新しいパソコンのセキュリティーなのか、正確なパスワードを入れているのに、JTBにアクセスできなくて、ホテルに、夜間危なくないかと問い合わせた。

普通は、お寺の境内は、夜はひっそりして、人気がない。ホテルの説明で、だいたい安心したけれど、でもやはり心配だった。

ホテルに着くと、部屋に入らないで、近くにコンビニがあるか聞き、そこに、飲み物と夜食べる、サラダにヨーグルトといなり、ビールなどを買いに。

屋台がいくつか出ていて、男の客の姿が見える。でも、ほとんど、あたりは暗い。

部屋は快適だった。

 

このホテル、他のサイトでは、14000円でしか部屋はなかった。それでも、安い方だった。私は、このホテルと、楽天から、もう一つ、銀座に近い、駅前のホテルにも、予約していたので、そちらにして、リッチモンドの方はキャンセルするつもりだったが、アクセスできなくて、こちらにしたのだけど、こちらの方がずっと綺麗で、顧客の満足度も高い、良いホテル。

ビールの500ミリを飲んでも、寝られそうにないので、館内の販売機で、酎ハイを買って、それも飲んで寝た。

翌朝、頭が痛くて、顔がむくんで、起きづらくて。

でも、起きなくちゃ。ええい、と気合で起きた。窓を開けると、スカイツリーが見える。

 眼下に、商店街

 

新歌舞伎座で、一幕だけ観る、チケットが販売されていて、結構沢山の人が、並んでいた。

朝一番の、「夏祭り」をみたいけれど、聞いたら、朝の7時から並んで待っていると言われた。それは10時に販売が始まる。次の「熊谷陣屋」は、11時から。

だとすると、夏祭りに、並んだ人は、熊谷陣屋のチケットは買えないだろうと思っていたので、少し早くホテルを出て、歌舞伎座に行ってみようと思っていた。

頭痛がするので、お風呂に入り、朝ご飯を食べないで、東銀座に。

浅草寺までの道は、明るくなると、全然違って見えた。

大衆演劇の小屋がある。へえ、こんなの観てみたい。

1600円の入場料で、お茶売りのおばさんが、小屋の前で、切符切りをしている。

浅草寺にも、大勢の人。

桜まつりの真っ最中。

歩けないほど、すごい人。

仲見世に、観たことのあるタレントさんがいる。

カメラを向けて、ぴしゃり。

3人のタレントがいて、カメラが追っていた。

後ろ姿になって、追いかけると、カメラをだめ、と言われた。でもその前に、偶然撮ってしまったのが、ばっちり。