東京行きの切符を買いに、宝塚駅に行くと、定期を買う学生と、春休み中の旅行に出かける人達が、長い列を作って、順番を待っている。
私は、どこかの駐車場にとめられれば、と思って車で来たら、丁度、駅の前に、30分間無料の駐車場が空いていて、そこに入れた。こんなのがあるのは知らなくて、ラッキーだと
喜んだのも、つかの間、この列では、30分はすぐに超過しそう。
市の駐車場で、30分超えると、400円支払うことになる。
いらいらしながら、待っていたが、400円払えば、良いのだから、とあきらめて、気持ちも楽になったころ、順番が来た。
スムーズにすすむように、JRの係員が、買うチケットのアドバイスをしながら、記入すべき所を書いてもらって、カウンターでは、すぐに発券できるようにしていたのだ。
チケットを買って、階段をかけおりて、駐車場に行くと、何台かの車が、そこに入るために待っている。
私の車は、ぎりぎりセーフなのか、無料で出ることができた。
東京には、2時頃につけば、2時40分から始まる、二部の歌舞伎に間に合うのだけど、
何があるのか、わからないので、早い電車に決めた。
朝早いのは苦手なほうなので、できたら、その前日から、東京に泊まりたいのだが、
安いホテルは、全くない。安いのは、カプセルホテルだけだ。
歌舞伎を見るために、全国から来ているのか、春休みだからか、海外から桜を見にやってきた客が多いからなのかは、わからないけれど、こんなに、ホテルが空いていない状態なので、
普段は、低料金を設定して、客の呼び込みに必死のホテルまで、通常の料金でも完売状態だ。
そういうわけだから、新大阪からの自由席で良かったのに、指定席に決めた。
その時間に行けなければ、自由席には乗れるけれど、次のは、新大阪が始発じゃないので、
絶対に座れそうにはない。
ベストなのは、新大阪発の自由を買っておいて、自由席に座れない場合、車内で指定を買うか、それに間に合わなければ、次電車の指定席に変えることだ、とあとから、思いついたのだけど。
夕方のニュースで、歌舞伎座の初日の模様が、報じられている。
朝一番に始まる、第一部は、一般売り出しの初日に、完売していて買えなかった。
勘三郎に捧げる、「夏祭り」の模様が映し出されている。
2歳の、息子さんの手を引いて、勘九郎と七之助が花道から登場すると、割れるような拍手喝采。
中村獅童、三津五郎、橋之助、など、勘三郎と縁の深い人達の総出演の「夏祭り」
年間2万円くらいの、松竹VIP会員になっていれば、買えただろうし、その次の、松竹友の会に入っていても、良い席はのぞめなくても買えただろう。
一般売り出しの初日の朝でも、「夏祭り」のある一部は、全くなかった。
これから、1年間、記念の公演が続けられるので、そのうちに、足を運ぶ人達
が少なくなる。
歌舞伎フアンは、高年齢の人が多い。若い人達を、どうして取り込んでいけるかが、
歌舞伎界の課題になっている。
新しい歌舞伎座は、3階席からでも、花道が見えるようになったとか。
席の前に、解説のビデオがついたそうだ。
新歌舞伎座は、特別に作られた、歌舞伎の殿堂だから、関西とは比べものにならないくらい、客が多いけれど、未来の歌舞伎フアンを掘り起こすのは、大変だろう。
江戸歌舞伎の千両役者であり、歌舞伎のエンターテイメント性を最大限に発揮して、驚かせ、わくわくさせ、世界の人々を魅了し、常に革新的であった、勘三郎を失った、損失は非常に大きい。