教会の周りに市場が立つ

   

 日曜の朝は、ジャンヌ、ダルク教会の周りに、マルシェと呼ばれる,市場が立つ。

朝の冷え込みは、日ごとに増していく感じ。天気が悪く、冷たい。

私は、マルシェで、魚と野菜を買いに出ていく。

人気の魚屋さんは、もうすでに沢山の人が並んでいる。私も並ぶ。

他の魚屋さんも、新鮮で美味しい魚を並べているけれど、どうしてか、この魚屋に人が集中している。

値段が少し安いようだ。

先週の日曜日に買った、海老を200グラムにして、上等の,1キロ倍以上の,BIOを159グラム買った。

 鯖を頭だけ取ってもらった。メルルーサの白身を一切れ買った。

 先週買った、グレープトマトは、中国人の出している野菜屋になかった。

私の大好きなキンカンを置いている店があるが、日本よろもずっと高いのでやめた。

 卵のおばあちゃんも、元気に市場に立っている。まだ残っているので、3つだけ,買った。3つで、1,5ユーロ。6つで、2,6ユーロだから、ちょっと割高。

紙代かな。

 シャンソンを歌ってる男の人がいて、いるも角の所で歌っている。

カメラを向けると、手でさえぎって、「ラ、モネー」と叫んだ。

お金入れろ、ただじゃないぞ、というわけだ。

 反対側に、牡蠣の店がある。そこで、今日も、3つは?と聞いたら、お兄ちゃん、最低六つだよ、木曜まで持つから、と言う。

開けてくれる?と言うと、

開けたら、今日食べないとだめだ、というので、そのまま買った。

バイ貝も買った。

以前に近所の魚屋で買って、生だと思ってゆがいて失敗したことがある。

料理しているの?と聞くと、

ヴィヴァン、生きているよ、という。

20分間、水で湯がくだけだから、と。

私はこの貝が好きで、値段も安い。

牡蠣6つとバイ貝で、9ユーロ足らずだった。

高級野菜を置いている、中国人の野菜屋さんで、グレープトマトをみつけて、一房買った。それがなんと、2,9ユーロ。わずかに、15粒くらいしかついていないのに。

普通のトマトで我慢すべきだった。それほどの味の差はないのだから。

で、いつも行く、角の野菜屋で、ほうれん草を見つけたが、1キロ入っている。中の作業場を覗くと、作業している。出て来た人に、少なく買えない?と聞いた。

 「どれだけ?」

  「500グラム」作業場に、「ほうれん草500グラムと叫んだ。」しばらくして 袋に5000グラムを詰めて出して来てくれた。

それから、並んで待っていることの長さ。手がかじかんで痛くなってくる。

野菜屋さんは、家族で働いている。

夜の店じまい時、外に出ている野菜を全部、箱に詰め直している。

寒い冬も、外で作業しなければならない、店は、寒さに慣れていとはいえ、大変な仕事だ。

朝は、早くから開けている。

中国人は良く働く。人の何倍も働いて、沢山お金を貯める。

ニューヨークでも、どこでも、中国人は多い。

ニューヨークの新しいビルのアパートを買っているのは、中国人。

日本の不動産も中国人が買っている。

かつては、ユダヤ人、いまもかもしれないが、中国人の進出が激しい。

どちらの国も、無類の働き者達だ。

日本人も、人の何倍も働いて、頭が良ければ、誰だって,金持ちになれるのでは?

石川啄木の詩に、

「働けど,働けど、楽にならざり、わが暮らし、じっと手をみる」

貧しい国だった、日本が、世界で経済大国になったのは、アメリカ資本主義の洗礼を受けて、ユダヤ商法を身につけたからだけろう。

 世界の不動産を買いあさっていた時期がありましたよね。

今の日本の若者は、働く時間を少なくして、自分の生き甲斐を大切にするようになって。それを熟成した国、という言葉で表すようだ。

日本は、受けた経済の恩恵を、今度は、お返ししなければならない、と,のんきなことを言っているうちに、中国に馬鹿にされる国になっている。

安倍政権は、支持率70パーセントの勢いだそうで、経済大国への帰り咲きを狙っているが、そんなエネルギーは、日本人にあるかしら。

私は,待っている,間のほんの15分間に、身体中が氷になったようだった。