詩仙堂は、五月の頃が美しいとか、日曜日、京都で待ち合わせて。
昼食を、京都に行くと、良く行く、居酒屋で。
5月とは思えない夏日のような暑さ、生ビールをぐっと一杯、美味しいと思う時は、
ビールが甘く感じられる。
錦市馬に近い、居酒屋で、立ち飲みのコーナーの奥に入ると、テーブル席が10席ほどあって、昼から結構沢山の客で賑わっている。
少し開いていた席も、すっかり埋まった。
鱧の季節到来とあって、鱧の天ぷら、鱧戸キュウリの酢の物などがメニューに。
京都の野菜は美味しい。やまうど、わらびなどの野菜の天ぷら、子鮎の天ぷらも美味しい。
この店は、ほとんと原価じゃないの、と思われるくらい、安いのに、錦から直通出入ってくる、豊富な材料を使って、料理の種類も多く、どれも美味しいので、ついつい沢山注文し、お腹一杯になって、動くのがおっくうになる。
けれど、詩仙堂行きの目的がある。5番のバスに乗って、一乗寺下がるで降りると、坂道を上がって行く。
お酒が入って、お腹は一杯、坂道を上がるのがきつい。
あえぎながら、詩仙堂に到着。
ここは、京都で人気のスポットなので、いつも人が多い。
円通寺まで行くと、ひっそりしていて、二人だけ、という時も。詩仙堂の座敷に座って、庭を眺めて、柱にもたれていると、うとうとして気持ちが良い。
庭に出ると、丸く刈り込んだ、立派な五月が沢山あるのだが、花はまだこれから。
所々、花が咲いているけれど、蕾も見えないものもある。小山のような、年期の入った五月ばかり。
特別展を開催中で、池大雅の書や、探幽が描いた、石川丈山の肖像画、石川丈山の書などが展示されていて、知らずにやってきて、ラッキーだった。
ここは、比叡山の分寺になっていて、普段は、ここで座禅をするようで、お尻の後ろにあてる丸いクッションが置かれていた。
自然を借景にして、奥行きを感じさせる庭は、光を受けて、輝き、心を和ませてくれる。 清楚に咲く、かきつばた、あやめに、 鉄扇、枯山水を、水盤にして、花を生けたよう。小宇宙を表している。
一乗寺まで足を伸ばすことはないので、ここまで来れば、散策しながら観るところは一杯あるようで、今度は、もっと早くから来たら良いね、と言いながら、バスに。