映画「ヒア、アフター」

  

 http://wwws.warnerbros.co.jp/hereafter/index.html

クリント、イーストウッドが、今、この年になって、映画人として、お別れに

なるかもしれない、映画制作だから、ファンタジックな作品を創りだした。

HERE AFTER は、イーストウッド自身が、この先、旅立つ先の存在

に問いかけ、答えを求めようとする作品であり、心の安らぎとワクワクするよ

うな期待を、永遠に変わらない、好奇心と想像力の未完成という可能性の中

で、命に未来を託して、平和へのメッセージを鑑賞者プレゼントする映画だ。

久々に、最後の字幕が終わり、場内に明かりが灯るまで、椅子に、沈み込んで

いた。

日本では、黒沢明が「夢」という映画の中で、4つのテーマの最終章で、美し

い風景の中で、お葬式だから、町中が祝っているのだ、と年老いた老人に語ら

せているが、臨死体験をした人々が「お花畑を見た」と言うように、平和で穏

やかな、美しい世界を描いていた。

夜遅く、帰ると、留守電が入っていた。かかったばかりなので、かけ直した。

車で事故って、というメッセージを夜になって、見て、心配してかけてきてく

れた。友人夫婦は、私が病院に入院しているのでは、と話をしていた所だっ

た、と。

映画を見てきたのよ、と暢気な事を言って、申し訳なかったけれど、映画を滅

多に見ない夫婦に、これは是非見てきたら?と勧めた。

二人は、最愛の一人息子を亡くしている。

勿論、二人の心の中で、息子さんは永遠に生きているけれど、ファンタスティ

ックな優しさと平和を、映画の中から、見いだせるのではないか、と思って。