消費税増税が当たり前と思う前に

 

官内閣の改造に、国民は冷めた目で見ている。民主党政権の誕生時に期待した熱はすっかり冷めてしまって、誰がやっても同じだろう、と萎えた気持ちの人が多いのではないだろうか。

社会保障と財源の一体化、というキャッチフレーズは、消費税によって増税は、やむおえないと国民に浸透し始めている。

財政の生き字引とも言える、与謝野さんを迎えて、鳩山政権で財務大臣を務めた、藤井さんと、本格始動を始めると、意気込んでいる官政権ではあるが、国民は以前よりも賢くなっている。

事業仕分けがパフォーマンスに終わらせないためには、法を改正する必要がある。今の所、事業仕分けをあれほどやったのに、財源はわずかしか出てこなかったという言い分けで終わっている。法を改正する事にまずは専念すべきなのだが、議員や官僚の利権を侵されることにもなりかねないので、誰も率先してやろうとはしない。

地方に、財源を移譲して、使いたいように、住民のニーズに合わせて、地方主権でやれば、今のお金の半分で同じサービスが出来るとわかっていても、中央集権を譲りたくないので、財源を握って離さない。

家庭でもそうでしょう。奥さんが家計を管理し、お小遣いを夫に渡している家では、威張っているのは、奥さんの方で、ご主人は小遣いを、あの手、この手で上げてもらおうとするけれど、苦しいのだから、と小遣いを減らされ、煙草をやめさせられ、昼食費を削らされて、まともな仕事をする気にもなれないでしょう。

奥さんは、おしゃべりランチ、美容にお金をかけて、ケーキを食べながら、韓国ドラマを見た後は、昼寝。無駄な時間と、無駄遣い。ダイエットが必要だと、サプリメントとヘルスクラブに無駄なお金を。

霞ヶ関と、地方の関係とそっくりではありませなんか。

増税が当たり前だと考えさせられるようになってはいけません。

私も、与謝野さんが好きですし、与謝野さんの言うことは最もだとも思っているけれど、その前に、小沢さんが言うように、国民の為に、財源を抜本的に見直して、やりかたを根本的に変える為に、やれる限りの努力をしなければならない。それが国民に見えて、それでも足りないとなれば、当然税金を上げることも必要になる。

 やれる改革は、とことんやる。中央主権から、地方に財源を移す。国庫に無駄夏か割れ方をしたお金は全額返還出来るという法律を造り、議員の削減、議員報酬の削減、使っていない、国の遊休地は民間に売却する、などなど、先にやるべきことは山ほどある。

 日本の借金は、夫が、家計を握っている奥さんにせがんで、出してもらっているのと同じなのだ。赤字国債を買っているのは、国民の預金から。その借金をなくすために、国民から税金を増税しようというやりかたなのだ。

つまりは、社会保証や、年金に不安があるので、消費に廻らないお金が1400兆円も眠っている。赤字国債の借金を引くと、1100兆円ものお金が眠っている。

1100兆円の眠っているお金が、紙切れの状態であることが大きな問題なのだ。

 投信や株を買えば、お金が廻るようになり、株価を押し上げる。株が上がれば、儲けたお金が消費に廻る。不動産、投信、株、社債、海外旅行、外貨の購入、なんでもよい。そこから税収が得られるのだ。

タンスの肥やしにしているお金、眠っているお金を、眠らせない方法を考えるのが、先にするべきなのだ。

 銀行にお金を預けている人は、それで銀行が運用しているだろうというが、郵便局や銀行は、預かったお金で、国債を買っている。

 

 つまり、赤字国債を買っているのは、国民の眠っているお金だ。そのお金に利子を払っているのが、国で、今年の予算では、利子を含めて20兆円国が国債を引き受けている、銀行や郵便局に返さねばならない。(銀行は国から利子をつけて返してもらう。その中から、預金の金利を国民に払っている)その20兆円を含めて、国の予算の半分近い40兆円を、国民の眠っているお金から、赤字国債の発行で借金するという構造になっている。

 これでは、経済効果があるはずはなく、自分の尻尾をかみながら、生きながらえてるようなもの。

勿論、将来の不安に向けて、超党派で財源と社会保障の一体化について大いに議論はすべきだろう。備えあれば憂いなしなのだから。