年金と介護に、踏み込んで、仕分けを

  

 100才以上のお年寄りで、失踪者となっているかたが、今の所、70人近く、確認されているが、実際には、遙かに多いだろう。

 家族との関係、社会との関係が希薄化しているからだ、と愕然とするが、その背後に「年金の不正受け取り」問題が横たわっている。

 親の年金をあてにして、生活している人がいる。親が亡くなると、たちまち、生活に支障が来す人達がいる。生きていることにすれば、そのまま年金が受け取れる。当面は死亡届を出さないで、と思っていて、良心の呵責はあるものの、少しの間だけ、と。最初はそういうつもりでいたが、時が経つと、良心の呵責は希薄になり、生活にはかかせないお金、知らぬ間に、30年が過ぎていた。

 想像されるケースではないだろうか。

80才くらいの人でも、調べれば、行方のわからない人が続出するかもしれない。

 高齢者で、介護保険の認定を受けていない人の調査をすれば、比較的早く見えてくるだろう。

 介護認定を受けていない人は、健康で、援助を必要としない人が多いので、風邪を引いているから、とか、家族が面接を拒否するのは、おかしいと見るべき。

 一人暮らしの人なら、中から、応答があるか、近所の聞き合わせで、顔を見たことがあるだろう。

 普段の接触はなくても、生存しているのか、そこに住んでいるのかは、わかるだろう。

 日本の平均寿命の年齢数値は、ダウンするかもしれない。年金の受給者の数は減少するかもしれない。事業仕分けで、無駄をなくす努力をしているが、年金受給仕分けにも、力を入れなければならないのではないだろうか。そのついでに、介護認定の仕分けにも、この際、乗り出すべきではないだろうか。これも、不正に申請して余分なサービスを受けている人がいれば、受けなくてはならない状態なのに、受けていない人がいる。

 人員が足りないから、臨時職員の増員をすれば、雇用対策にもなり、景気回復の効果にも。