金さん、銀さんが、国民的スター扱いされて、高齢がもてはやされた昔は、今何処。
東京砂漠のど真ん中で、明治生まれの、高齢者の一人は、30年間、亡くなったまま、忘れられ、放置さていた。
これに驚いた杉並区が、113才の最高齢の女性のお宅を訪問したら、住民票だけ置いていて、何十年も、どこに住んでいるのか、会ったことがない、という。
区役所とすれば、プライマシーの問題があり、嫌がられる家も多いので、100才以上の高齢者へのお祝いには、ギフトカタログを送っている。直接顔を合わすことはなくなっているとか。
役所と家庭をつなのに、民生委員が選出される。民生委員は、名ばかりになって機能していないのだろうか。
以前は、喜ばれ、あやかりたいと、大衆が支持した、長寿が、今では、日本全体の老齢化を憂う頭の痛い問題になっている。
日本は、戦争のない、平和な国なのだろうか。
日本は平和呆けしているのだろうか。
そうではない、と私は思う。
日本は、今や、戦争状態にある。
年間3000人以上の自殺者達は、勝ち残り組の犠牲者だ。生きているのか、死んでいるのか、無関心に放置されている人々は、社会から殺された人々だ。
いたいけな、小さな命が、母親から見捨てられて、密閉された空間で奪われた。
子供が親に虐待を受け、殺されている。暴力の対象になっている。警察も、児童相談所も、踏み込めない。実態が明らかになった頃、子供達は、餓死している。助けられても、瀕死の状態だ。心が壊れている。
人間が人間と殺し合う、戦争と、どこが違うというのだ。生きるために、自分が死なない為に、欲望を満たすために、邪魔になる存在を、たたき壊し、食うや食われるかの戦争。
私達は、自分には、火の粉のかからない場所で気づかないままに、戦争状態にある国に生きているのではないだろうか。