夢、御殿山

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いつも冷静に、客観的にアドバイスしてくれる友人がいる。夜、電話をかけて相談に乗ってもらった。

彼女のお母さんの場合、特別養護老人ホームに、申し込んでいたという。入っても、断ってもいいから、申し込むだけは

しておいた方がいいとアドバスされた。翌日、弟のお嫁さんに電話すると、ケアーマネージャにも、そのように勧められているという。

 家で、介護できなくなった場合、いざそういう所でお願いしたくても、待っている人が一杯いる。申し込んでおけば、空きがあれば言って来てくれるから、いらなければ断れば良い、という。4か所ぐらい、選んで申し込んでおくとよい、と。

 同じようなことを、他の人たちもアドバイスされ、申し込んでいるのなら、ダブル、トリプルブッキングなので、案外早く順番が回ってくることもあるのだろう。

 有料の施設で、高額の所はあるだろうけど、そこが果たして良いのかわからないし、質素倹約の母は、望まないだろう。今、入っている病室でも、いくらくらいいるの?と聞くので、私が、「すごく安いのよ。ほとんど費用はかからないの。」と言うものだから、「ただだから、有難いわ。費用がかからないらしい。」と安心している。高額の有料老人ホームなど、入る気は全くない。こんな年になって、死んでしまうのに、勿体ないのだ。そのようなお金があるのなら、必要な人にあげたいと思っている。

 母は、どこで情報を得たのか、「お金持ちの人ばかりいて、愉快な老人ホームがあるらしいわ。楽しいらしいわ。入っている人が皆喜んでいるって。」

と言いだした。そんな所は、気ままに自由に暮らせる、金持ちが、将来の安心保障をかねて、優雅に暮らせる、独立マンション形式のホームで、金に糸目はつけないという意味で、特別な老人介護付きのホームに違いない。

 私が聞いた、特別の方は、特別な介護の必要とする老人に入居資格のあるホームだ。

宝塚には、いくつかの、施設があるが、それぞれ、設備やグレードが異なる。その中で、私が将来お世話になりたいと思うような施設がある。

 ほとんどが、個室で部屋は広く、母のように足や膝の悪い人に、ほしいなと思っている、足湯のプールがある。母は背が低いので、コナミなど正式競技に使う競泳用のプールは首まで浸かって、歩けない。プールまで階段で下りなければならないから、それだけでもだめ。フロアーも、食堂も、広々して、ホテルのよう。リハビリ施設も、芦屋市民病院のように貧弱なものではない。充実した設備にゆったりした空間。 まるでホテルのような外観、イスのまま、湯船に。感電のオール電化システム。

 「夢、御殿山」という名前の施設で、以前に宝塚のケアーマネージャーから、人気のあるデイセンターだと聞いことがあった。

電話すると、やはり、とても人気があり、沢山待っている。デイセンター、とショートステイもあって、そこのデイや、ショートステイを利用しながら、是非ここに入りたいと順番が来るのを待っている人がいる。そういう人達が優先になると言われた。「寝たきりにしない。」ことをモットーにしているので、介護5の人でも寝たきりの人はいないそうだ。費用は、公費なので、とても安い。それこそ、国民の節税で金に糸目をつけずに作った施設というわけだ。

 特別に、手厚い介護体制と人材を使って、寝たきりにしない、させない介護のモデルケースのような所なのだろう。

 私も、いつか自力で生活出来なくなり、介護のお世話にならなければならない時が来る。こんな所に入られれば、と思った。誰でも願う事は同じだろう。「夢、御殿山」とは、ふさわしい名前をつけたものだ。