東山花灯籠

 

 京都のホテルに2泊で予約を入れた。連泊なら朝食ゲットというのにつられて。母を久しぶりに京都に、と思ったからだ。ホテルモントレーは、四条烏丸から近く、近くには錦市場も、京都博物館も、イノダコーヒーの本店も。足の悪い母でも、ちょっと散歩のついでに文化の香りも楽しめるかな、と。

 四条河原町で降りて、久しぶりに「梅の井」に。キャリーバっグを引っ張って、まるで旅行者。昼食に間に合わうように。で、昼の献立に目がくらみ、それ注文。

 

 

  

 鯉の洗いは、さばいたばかりのよう。お作りもおいしい。鰻は久しぶり。サイズは小さくなっている。私たちにはこの方がありがたい。突きだし、作り、鰻丼、デザートまでついている。すっかりお腹が大きくなったところで、思い出した。梅の井に来るまでは、蕪蒸しを食べるために来たのだということとを。去年来た時には、終わっていた。で、今年ももう終わっているだろうことを期待して聞いてみると、2人前残っている、といわれた。明日は定休日なので、これが最後の蕪むし。なんで忘れてしまっていたのかと悔やまれる。「夜に来てください。30分にうちに出てしまったら終わりですが。」ですって。

 ここに先にやってっきたのは、明日が休みだったから。タクシーに乗って、ホテルに。

 

 ホテルに入ると、母は、このホテルの豪華さに驚いた。値段も高いに違いない。でもその心配はない。ホテルを取るなら、エキスパートの私だから、大丈夫。それでも、今回は、普段の予算を少し超えている。あちらこちらとチェックしたあげくに、温泉施設もあるこのホテルに決めた。英国風インテリア、部屋は26平米あるからゆったりしている。

 会員になるとチェックアウトが3時間延長だということを知って、にわかに登録して、

チェックアウトを2時にしてもらった。禁煙で入れたのに、部屋に入ると、たばこのにおいがする。フロントに電話すると、レディースフロアーに変えてくれた。レディース用のグッズがついている。チェックインの際に、1050円足すと、レディースフロアーの角部屋にできるといわれたけれど、エグゼクティブでいいだろうと断っていた。部屋の中で見ると、角部屋は、倍の広さがあり、1室だけのスイートだった。

 

しまった、変えてもらえばよかった。「くつろいでいただけます。」と言われていたわけだ。52平米の部屋だとすごい。

 母を誘って、阪急の京都烏丸まで歩くと、母の足では結構ある。錦市場をちょと歩き、お菓子を買い、大丸の一階でハンドバッグを見て歩く。母はハンドバッグが好きで、売り場に来ると熱心になる。ここも入るし、ここもこう使って、と、やたらに元気になる。

 ホテルには帰らずに、6時もすぎたので、そのままタクシーに乗って、丸山公園に。

 ホテルに来る時にタクシーの運転手さんが、丸山公園まで乗ると、坂を登らずに、楽だからと聞いていた。東山花灯籠を、少しでも見せてあげたいと思っていた。

 

 灯籠の行事は、三条から、高山寺あたりまで、歩きながら、様々なイベントを見ながら2、3時間ぐらいかかるそうなのだ。タクシーの運転手さんが言う。南と北と両あるので、どちらなのだ、と言われるが、わからない。北側にお願いした。丸山公園の大木の桜の前に灯籠が沢山飾っていて、大賞作品だ、というのを見て、八坂神社で、舞妓さんと写真を、というのを見て、それだけで、帰ってくることに。母は、もう歩けない。人力車に乗ろうかと、聞いてみると、おまかせで、きれいな場所を見せてくれるらしいけど、値段が高い。明日の夜、もういちど分けて来ようと、タクシーに乗って、ホテルに帰って来た。しばらく休み、ホテルから一番近いところで夕食を。京野菜を使った「京アポロ」町屋を使って、人気の店で、一杯だった。

人気のせいは、どうも値段にあるらしい。とにかく安い。食欲旺盛な若い人が一杯だった。

 味は、ともかく飲んで安い所がよいのだろう。京野菜のサラダがおいしかった。向かいのカップルは、カツの盛り合わせ、この店自慢の餃子など、脂っこいものが次々に。

 私たちは、おでん、サラダ、えんがわの造り、だし巻きと生ビール。お酒が足りないので、コンビニで買い足す。シュークリームも。コンビニが近くに沢山あるので、朝食なくても、夕食をコンビニ弁当にしても良かったかもしれない。