パリ市近代美術館

 

   ギメから歩いて5分の所に、パレ、ド、東京とパリ市立近代美術館がある。近代美術館は、パーマネントコレクションは何時行っても無料なので、ここにある、デュフィーの部屋を見に行くだけでも足を運ぶ価値はある。大円型の部屋の壁一杯に、絵が描かれていて、ブルー、赤、緑への色の美しさ、音楽団が音楽を奏で、回りには賢人、芸術家、政治家、哲学者や、文人など、名前入りで沢山の人間が描かれていて、音楽堂になっている。 地下には、マチスの部屋がある。コレクションは、年代順になていて、60年までの国境なき世界感にもとずいた作品、60年以降の政治的イデオロギーの作品というのが成る程と おもしろかた。

 

 この美術館が買い上げた作品と、画家の献上品とを比べながら見るのもおもしろい。

コレクターの寄贈品を見ると、その人の好きな傾向が見える。

 画家のアトリエでの姿を絵画にしたものを見るのも楽しい。

アトリエでのマイヨール、アトリエでのボナール、など。

 

ボナールの絵画は、近づくと何を描いているのかわからない。ほとんど抽象的なのに、距離を置くと、はっきり見えてくる。絶えず、距離を移動しながら描いているのだろうか。アトリエでのボナールは、距離を置いて絵画を 見ている絵だ。

 ピカソとブラックの絵画を見比べる。どちらの絵も良い。ブラックはグレーが主体になっていて、落ち着いた色合いがいいなあ、など。モジリアーニと隣にかかっていた、肖像画には、共通するものがあるように見えた。同じコレクションだった。

藤田嗣治の絵画が一枚ある。これは画家による寄贈品で、買い上げたものではなかった。キキ連れて、パリの寵児になっていた頃の作品で、彼の作品の黄金期のものだ。