モルソー公園

 モルソー公園は、パリの北方にあり、モルソーとは、ものの片々を意味するように、9ヘクタールの公園の中に、遺跡や彫像の一部分などが点在している。スイスの田舎屋のミニチュアもある。

お天気の良い日には、沢山の人が公園で、思い思いの楽しみ方をしている。キャッチボールをする男の子、乳母車に赤ちゃんを乗せて来る親子の姿も良く見かける。フランスは、出産率が良くなったと聞いているように、本当に最近では、電車やバスの中でも乳母車を見ることが多い。

 杖をついたお年よりは、一日中ベンチに座って、物思いにふけっている。私のように観光客は、

カメラを向けている。芝生の中で、寄り添い抱き合っているカップルもあちらこちら。公園を横切ってせわしなく行き交う人、仲良く手をつないで座っている老夫婦。パリには、大小、沢山の公園が

あり、どこでも、自然を楽しんでいる。私の家の傍に公園があるけれど、そこで、夫婦が座っているなんて光景は見たことがない。アパートがほとんどのパリの人達にとって、公園は、自分の大切な庭のようなものだろう。そこに座っているのが自然のような。