、マルセイユへ

3 月19日

    リヨン駅に30分前についた。駅で、サンドイッチと水を買った。水は500ミリリットル入りで、

3ユーロした。日本円で500円近い値段だ。息子は、いつも水を携帯している。駅で、キオスクで、どこでも水を買うので、スーパーでは安いのに、アメリカでも1ドル50セントくらい出すのに慣れているので、そう驚かないけれど、私のように、高い水は買わないものには、お金がもったいないと思ってしまう。8時20分発のマルセイユ行きの列車に乗り込んだ。その部屋は、静かにする、という部屋だった。ひそひそ声でしゃべっている。マルセイユまで3時間、アパートを出ると雨で寒かったが、

途中窓から、雪景色が広がっている。マルセイユは、雨だろうかと心配になった。駅に着くと、曇り空が広がっている。予約しているミッシェルまで歩いて行こうと意見が一致。息子はサンドウィッチを食べたので、お腹が空いていないから、歩いてお腹を調整しようというのだ。風が強い。海辺を歩くと、海風にあおられて、耳が痛くなる。駅から、歩くこと40分くらいで、レストラン「ミッシェル」に着いた。客はまだいなかった。私達のあとすぐに、次から次にお客が到着した。アペリティフを2つ頼みたいので、ブイヤベースを一人前に出来ないかと尋ねたが、2人前でないと出来ないと言われた。じゃ、それで、とブイヤベースを注文した。

息子がトイレに立った間に、ミッシェルの主人が魚を皿に載せて持ってきて、テーブルの脇に置いた。息子はトイレに入ったまま、なかなか出てこない。主人は、時折やってきては、また奥のキッチンに入る。テーブルに息子が着くと、再びやってきて、魚の種類を説明してくれた。写真を撮りたいというと愛想良く、魚が見えるように ポーズを取ってくれた。斜め後ろの大きなテーブルに、いかにもお金持ちそうな6人組みが座ると、年寄りのウェイターは、そちらのほうにかかりっきりで、こちらは後回し。パンを持ってきて、塗ってつけるペーストは持ってこない。ワインは注ぎに来ない。

まったくサービスが悪い。そのうちに、店は満席になった。

 隣の席に、親子ずれの女性がいて、彼女の一人がブイヤベースを、もう一人が、他の魚を食べている。その人には、ブイヤベースを1人前で受けている。他の常連客らしい人達が、牡蠣や、エビなどの前菜を注文してから、長い間、話しながらワインを楽しんでいる。出口に近い席に、3人でやってきたのは、100歳くらいのおばあさんと、60台くらいの夫婦で、ブイヤベースを3人で食べている。これも、スープは、一杯残っている感じ。すぐ後ろの席のスープも、と息子が言う。

 「このスープは又、使ってるよ、」と息子が言う。でしょうね。スープをたっぷり持ってくるもの。

ブイヤベースには、隣町の港町、カシスの白ぶどう酒がぴったりだしょうで、それを注文した。

 私達が、まだブイヤベースを食べている間に、もう下げていいか、と聞いてくる。まだだ、といって

もう一度、がんばって食べたけれど、スープは残ってしまった。後ろの6人組は、最初にシャンパン、

ワイン、ブイヤベースと、魚のお料理、前菜に、牡蠣と、揚げ物などなど、ちょっとつまんではやめてしまう贅沢な食べ方で、デザートまでもうすでに進んでいる。ウエイターはケーキの皿を、今度は私達の所に持ってきた。とても食べられないので、勘定を頼んだ。ブイヤベースが2人前で116ユーロ、(一人前が58ユーロ)ワインが26ユーロで、占めて、142ユーロだった。サービス込みと思って、

3ユーロ置くと、ウェイターは渋い顔をして、ありがとうとも言わない。息子が、サービス料が書いてなかったので、15パーセント置かないといけなかったんじゃないか、と私の非常識を非難した。、ミシュランのガイドブックには、サービス込みと書いてあったので、それでいいと思い込んだのだけれど、勘定書きを見るとタックスしか書いていない。勘定書きも、置いて来なければいけなかったらしい。ガイドブックにはそう書いている。

 

そとに出ると、海風がものすごく強くなっている。ミストラルがこれだ。ファラオ宮の中庭から、マルセイユのビューポートを眼科にマルセイユ全体が望める。風に吹き付けられながらも、景色を眺め、写真を撮った。港まで歩き、地下鉄で2駅のマルセイユ駅に戻った。今から出る、アルル行きの電車に乗る為に。