食中毒

  中華料理の店が、いかに不衛生であるか、という記事が雑誌に載ってから、パリの中華街では、お客の足が遠のいていたそうだ。暑さ寒さも彼岸まで、最近はまた、中華街に足を運ぶように

なった。 今日、蚤の市にご一緒した奥さんが、残った食事を、外に出さなければ、この残り物を、次のお客の料理に使うだろうと教えてくれた。そういう風にして、安い食事を提供している、というのだ。そんなことを聞くと、中華料理を食べるのが怖くなった。日本では考えられないことだ。手をつけていないものでも、衛生上の理由から、豚のえさとして捨ててしまうだろう。中華街で使っている

魚やエビなのは、ほとんど冷凍物だと従妹は言う。こんなに安いお金で、もうかるはずがない。

 パリで、安くて質のいいものはない、というのだ。高くだせば、いくらでも美味しくて新鮮なものはある。彼女は、何度の食中毒を経験しているという。

 パリでは、レストランに調理師免許はいらない。誰でもレストランを出すことが出来る。そのかわり、

一年に一度、厨房の衛生検査で、きびしい審査を受けるらしい。

 パリで食中毒にあたるのは、日常茶飯事とか。