なだ万

   リーガロイヤルホテルの地下にある「なだ万」に招待された。亡き叔母の49日の法要は、叔母が好きだった店で、ということで。リーガロイヤルは、元のロイヤルホテルで以前は不便な場所にあったが、今では5分間隔でホテルまでバスのサービスがあるので、ホテルはいつも人で賑わっている。  順番に出されるお料理は、どれもとても美味しかった。           遠方より友来る。東京から、随分長い間会っていなかった人が、朝一番の新幹線で来て、東京へのトンボ帰り。久しぶりの再開に、話の花が咲いた。浄土に生まれた叔母が、私達に授けてくれた、美味礼賛の宴、それ故に、浄土真宗では、「他力」と言うらしい。浄土真宗だけが、他力で、他の宗教は、全て自力だそう。お墓参りをしなければ悪いことがおきる、とか、地獄に落ちる、たたりがあるとか、そういうことは、自力の教えとか。そうか、細木和子さんは、自力を説いているのだなあ。他力と言えば、五木寛之が浮かんでくる。書いているのは自分ではない、書かされているのだ、と。目に見えない力によって、自分は動かされている、というのが「他力」。風の向くまま、フウテンの寅さんは、「他力」