伊賀でタケノコを頂いて、おすそ分けしたり、人と話をする機会に恵まれている時は、書くことがなくて、つい怠慢になる。
人と楽しく話をすることで、私の心は充満してしまって、書くスペースが空っぽになる。
書きたいことといえば、1983年にインタビューを受けている、岸恵子が、あまりに魅力的なこと。凄く美しい。
美しさにこだわると、いつだつたかどこかのインタビューで語っていた今も、美しさは失っていないけけれど、イブシャンピと離婚して7年、亡くなった後の岸恵子は、すでに孫がいるのに、その美しさは、頂点ではないかと思われる。
意志を持って、困難な道を選んで生きてきたと語っているが、凛とした美しさ、エレガントな言葉遣い、控えめな、日本女性らしさがありながら、物言いは、毅然として、明晰なコメントが次から次に溢れ出てくる。
赤の洋服が、よく似合う。
襟を縦長に、ゆったりと着ている着物姿が妖艶。着物姿で、髪は下ろしたまま。
何十年ぶりに誂えたという着物。
日本とパリを往復しながら、飛行機の中にいる時が最も心安らぐとか。
自ら、根を引け抜いたデラシネ。デラシネとは、自ら根を引き抜いて生きることを言うと。最初から根無し草ではない。
50歳の岸恵子は、若い頃は貪欲で好奇心が強く、欲張りで、上を目指してたが、この程度のことなのかと、と語っている。その後の、岸恵子の活躍は、誰もが知る所だから、常に成長し続けてきた女優であり、親善大使でありエッセイストとして本も何冊か出しているが、そのインタビューての輝きは、眩しくて、頂点というものではないかと思われた。
美しさに全く無関心て、楽なのが良い怠け者の私。
せめて、背筋をまっすぐにして、歩こう。
心のときめきを大事にしたい。
安らぐ空間の中で。