ホテルから、歩いて10分くらいの所に、KIMMELセンター、パーフォーマンスシアターがある。
昼まで寝ていて、時差ボケが心配される。午後2時ごろに、ホテルを出て、オーケストラのチケットを買いに行った。
今夜と明日の午後に、フィラデルフィア交響楽団のコンサートがる。
交響楽団のクリスマスコンサートが土日にあって、その後のコンサート新年までない。
オペラハウスは、閉館中。チケット売り場に行き、安いものは?と聞くと、58ドルが最低で今夜はオーケストラのバックの席しかない。明日なら、正面のチケットがあると言われて、それを買った。シニアの割引はなかった。税金を入れて60ドル。
今夜見られるほかのものは?と聞くと、バレーがあるらしい
。
フィリー、ポップスという案内があるので、聞くと、火曜の夜にもあるという。
値段は120ドルくらい。もっと安いのなら、今日の3時からのが77ドルであるという。
もう始まっている。考えるといって、案内所でしばらくいた。女性の案内人は、何もわかっていない様子。チケット売場に戻って、「始まっているので、安くなっているの?」と聞くと、そうではない、という。でも、もっと安いのは?と聞くと、58ドルという。
それをと言って買った。人気なのだろう。
始まっているので、案内されるまで待っていた。しばらくして、中に入れてもらえるようになったら、一部が終わった所。1時間も過ぎていた。
それでも、雰囲気は味わえるから。
このコンサートは、大編成のコーラス、その下の段に、アフリカのゴスペル、その下がボーイズコーラス、そして、オーケストラという豪華なもの。
二部は、ボーカルのゲストとして、女性シンガーのLISA VROMAN が出演。とても素晴らしい声でオペラ歌手かなと思ったら、ブロードウェイからクラシックまでこなす、アメリカで活躍している歌手。
ゴスペルも迫力があって、衣装が綺麗。
華やかなクリスマスムードを満喫できるコンサート。子供連れの家族も多かった。
そのコンサートが良かったので、まだ何か今夜聞けるものはないかなと思ってパンフレットを見ていたら、ジャズフェスティバルがある。案内の所で、パールマンシアターはどこにあるのかと聞いたら、同じ会館の中の案内所の向かいにある部屋だった。
明日は、オーケストラを聞きに来るというと、案内の人は、「それはラッキーだね。今夜はソルドアウト。明日も買えない、と言う。高い席の方が早く売れるのかしら。
ポップスと同じホール。ポップスは、2階の席だったが、明日は最上階かも。
ジャズのチケットを買いに、チケット売り場に行った。
安いチケットはあるか、と聞くのが定番になっている。
あります。35ドル、と言われてシニアはありますか、と聞くと、チェックして、ありますよ24ドル。
それなら、と飛びつくように買った。
8時までの時間に、一度ホテルに帰って、夕食をすませておこうと思い、ブロードウェイの広い通りを歩いて、その辺を見ていたら、シミックアンドマコーミックという海鮮のレストランがある。
息子達がオハイオで贔屓にしている、チーズケーキファクトリーもある。
ブロードウェイ通りには、ミュージカルシアターもいくつかある。
スーパーがあったので、果物とサラダを買い、無料のスプーンとフォークをもらった。
メーシーズのデパートは見つからなかった。メーシーズで恒例のクリスマスコンサートが無料であると書いていたので、チケット売り場で聞いたら、メーシーズのデパートに行きなさい、と言って、こちらの方向だと教えてもらったのだけど。
帰ろうと思って歩いていたら、なんだか違う方向に歩いているようで、シアターまで引きかえし。そこから来た道を帰った。
ファイブガイズで、スモールバーガーを買った。トッピングが何でも入れてもらえるので、全部、と言うことにしている。何と何なんてわかないので、全部入れてもらうと言うと簡単だから。
ホテルに戻り、ワインとバーガーを食べると、お腹が一杯。安い夕食。あまり時間がないので、すぐに、劇場に戻った。
席は、二階のバルコニーと言われて、良い席かと思ったら、横の席で舞台を見るのに乗り出さない全部見えない。
ジャズはほとんど知らないのだけど、ここ何年か、西宮で関西の大学同窓バンドを聞きに行っているので、興味はある。
フィラデルフィアジャズオーケストラの指揮者は、TERELL STAFFORD という、黒人のトランペットと指揮をかねている人。
大学OBとは比べ物にならないくらい、どの人も凄く上手かった。OBバンドにも、現役で活躍している人達の演奏もあって、彼らが演奏を競い合うジャズは素晴らしいと思っていたのだけど、こちらは、どの人のパーフォーマンスも凄い。
単独演奏が入って、指揮者は、その人に拍手を要求する。
トランペット、サクソフォン、フルート、ドラム、ピアノなど、どの人も素晴らしい演奏を披露。
二部の初めに、指揮者のトランペットが入ると、満場の拍手。
3人の女性ボーカリストが加わって、順番に紹介され、歌が入る。
ジャズシンガーは、バンド演奏の一部だと思う。声が楽器の一部になっているように、歌が仕組まれている。
どの人も上手だった。
特別に今夜限りのジャズフェスティバルのようだが、席は少し空席があった。
同じ日の夜に、フィラデルフィア交響楽団のクリスマスコンサートがあって、そこは完売している。
ジャスフェスティバルが終わったのは、10時40分くらいだった。
私はとても満足。フィラデルフィアは、美術館もコンサートホールも、歩ける距離にあって、私にはおあつらえ向き。
期待していた以上に楽しめる町。
劇場に来る途中で、パブ、ファド、という店が気になっていた。
ファドを聞かせてもらえるのかしら。
店に入って、」ファドが聞けるのか?と聞いた。11時から聞けるというので、中に入った。ものすごい人でごった返している。手にビールやカクテルをもって、やかましくしゃべっている。
押し合うように中に入って、カウンターの前に行くと、急に若い男の子が、キス、と言って私の顔にキスしようとする
ノーサンキュウ、と必死でよけると、首のあたりに何かがついたような」感触。
ノーノーノーサンキュウ。
すると、女の子が二人きて、ジョークなの、と抱き着いて来た。
変なおばさんが、オーバーを着こんで入って来たので、若い子達が、遊びでキスをしておいで、とでも言ったのじゃないかな。
ごめん、ごめん、と言っていた。お酒に酔っているよう。その男の子もまた来て、握手を求めた。
カウンターで、ベルギーの白ビールを頼んで、歌が始まるのを待った。
こんなにうるさいのに、ファドが始まるのかしら、と思っていたら、賑やかなダンスミュージックの生演奏の声。
踊りだしているような気配。とにかくすごい人でステージがあるという方向にライトが見えて、動いてるような感じ。
私が思っていた、ポルトガルのファドじやなかった。飲み終わって出て行こうとして、ステージを覗き込むと、男の子が私の名前は、と聞くので答えると、肩を抱いてきて、踊ろうと。ちょっと踊る真似をして、カメラを映して帰ろうとしたら、
踊っている子達がポーズを取って、写してというので写真を一枚。
そしたら、さっきの男の子達が、私を入れて、写真を撮りに来た。
別の女の子がカメラを向けて、また一枚撮られてしまった。
変なものに使われたら嫌だな、と思いながら、ホテルに帰ってきた。
皆酔っていた。私だけが素面に近い。場違いの変なのが入ってきて、きっとからかってやろうと思ったに違いない。
皆、コートを預けて、おしゃれしているのに、私は防寒着を着こんで異次元から迷い込んだバーさん、と思ったのかも。
フィラデルフィアをフィリーという愛称で呼ぶ。なんでも、フィリーの、とつく。
フィリーのパブ、ファド、という具合に。