仁左衛門と玉三郎の「牡丹燈篭」

  

        

  

 今日は、京都の大谷さんにお参りに行くつもりだったけど、大雨だということ。

今も雨が降っている。

お墓詣りをしたので、大谷さんにまで行かなくても良いかなとも思う。

お彼岸に行けば良いかな。

昨日は、神戸松竹に、歌舞伎映画「牡丹燈篭」を観に行った。

午後一時から終わったのは4時だった。

 途中僅かな休憩時間が入っているだけなので、随分長いお芝居だ。

http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/10/

三遊亭圓朝の落語から取ったお芝居なので、三津五郎圓朝に扮して、高座に上がり、そこからお芝居へと移行する形になっている。

三津五郎も、なかなか芸達者なお芝居を見せてくれているけれど、なんといっても、仁左衛門玉三郎の、息の合った名コンビぶりが素晴らしかった。

 18年ぶりということだけど、二人とも、円熟した演技と、呼吸がぴったりとあって、

夫婦の情愛と慣れ親しんだ身体の寄せ合いから、手の使い方まで、一部のすきもない、それは見事という他言いようのない演技を見せて、歌舞伎の美学を彷彿とさせてくれる。

二人とも、油の乗り切った頃の共演だったことが、2007年の歌舞伎座公演で納得がいく。

貧しい暮らしの夫婦役が特に良い。汚れ役から、リンとしたおかみさんまで玉三郎の変化も見どころ。

面白くて、やがてな悲しき二人の名演技を堪能させてもらった。

歌舞伎座を建て替える以前、勘三郎もまだ勘九郎だった頃の、仁左衛門が病から復活して、すっかり身体が順調に戻った頃のお芝居で、声のはりも動きも素晴らしい。

玉三郎は言うまでもないが、この舞台は、二人に取って貴重な作品で、名コンビとしての最高の演技かもしれない。